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【ACADEMY】現代のゲームパブリッシングを切り抜けるには –

Mine Sasaki

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Gamelabのパネルでは,現代のパブリッシャとの関係や,適切なパートナーの選び方を探った。

 パブリッシャは変わった。 ゲームをパブリッシングするまでの道のりはこの10年で劇的に進化し,市場はこれまで以上に細分化されている。インディーズシーンでのパブリッシャの増加により,パワーバランスが変化し,デベロッパにとっては非常に有利な状況になっている。

 先週開催された Gamelab Live カンファレンスでは,専門家のパネルが「現代のパブリッシャ」という概念と,今の時代にパブリッシャと仕事をする上でデベロッパが知っておくべきことを探っていた。Tequila WorksのパブリッシングディレクターTerence Mosca氏が司会を務め,Devolver DigitalのNigel Lowrie氏,Kowloon NightsのSamuel Lee氏,Team17のDebbie Bestwick氏,Humble GamesのEduardo Aparicio氏が登壇した。

 彼らはパブリッシャがデベロッパに求めるもの,資金調達のアプローチ方法の違い,早すぎる契約の危険性などについて討議したが,現代のパブリッシャの柔軟性や,スタジオに存在するスキルを補完できるパブリッシャをどのように探すべきかについても説明していた。

 今回の講演を含むすべてのGamelabの講演は,来週中にカンファレンスのYouTubeチャンネルで公開される予定なので,期待してほしい。

【ACADEMY】現代のゲームパブリッシングを切り抜けるには

パブリッシャはあなたのスキルを補完してくれる

 パネルでは,この議論の核となる部分が非常に早くから強調されていた。パブリッシャとデベロッパは,1つのゲームを発表してから次のスタジオに移るという従来のモデルとは対照的に,長期的な関係を築く傾向にある。つまり,デベロッパにとっては,適切なパートナーを見つけることが,これまで以上に重要になってきているのだ。

 Humble Games のパブリッシング担当副社長 Eduardo Aparicio 氏は,次のように述べている。「彼らは自分たちがとくに得意としているものを持っていて,デベロッパととくにうまく提携できるのかもしれません。Team17 には素晴らしい開発チームがあり,余分な帯域幅を必要とするスタジオを本当に助けることができます。(デベロッパの)スキルや,一緒に仕事をしているチームが持っているもの,持っていないものを補完しようとしているのです」

「(デベロッパの)スキルを補完することと,一緒に仕事をしているチームが持っているもの,持っていないものを補完しようとすることです」-Eduardo Aparicio氏,Humble Bundle

 「我々は制作側にかなり関与していますが,妨害的な意味ではなく,プロジェクト管理の経験があまりないデベロッパを支援するためです。しかし,パートナーはそれぞれ異なります。そのギャップを埋め,デベロッパが実際に必要としていることに耳を傾けることが必要です」

 Kowloon Nightsはパブリッシャではなく資金調達のパートナーであり,COOのSamuel Lee氏は,そのようなパートナーと契約する前に,スタジオが必要としているものが何であるかを確認する必要があると指摘している。

 「我々はパブリッシャとしての活動はしていないので,ほとんどの場合,デベロッパはセルフパブリッシングを行うことになります」とLee氏は語る。「デベロッパに任せて,彼らが助けを必要とするときには,我々がサポートします。ローカライズ,QA,マーケティングエージェンシーを探す必要がある場合は,既存の連絡先を紹介しますが,デベロッパが自分たちでやっても問題ない場合は,定期的にチェックしています。彼らが自分たちのやっていることを知っていて,以前にやったことがあるならば,我々は干渉しません」

 「本当に気に入ったゲームを断ったこともありますが,それはリリースするときに多くのサポートが要求されることが分かっていたからです。そのような場合は,Team17やDevolver,(または) Humbleなど,より多くのサポートを提供してくれる会社と協力したほうがずっとよいでしょう」

Thunder LotusのSpiritfarerはKowloon Nightsから資金提供を受けている
【ACADEMY】現代のゲームパブリッシングを切り抜けるには

 パブリッシングパートナーが提供できるものは,これまで以上に柔軟になっており,デベロッパは自分たちのニーズを的確にカバーするパートナーを見つけることができるはずだ。しかし,力関係のバランスが変化してデベロッパに余裕が生まれた一方で,スタジオは,これは非常に大きな関係性であり,一方的なものであってはならないということを忘れてはいけない。

「すべての面で意見を述べられるようにしたいものですが,パートナーを信頼する必要もあります」-Nigel Lowrie氏, Devolver Digital

 「あなたとともに働き,協力してくれるパートナーを見つけることが重要です」とDevolver Digitalの共同設立者であるNigel Lowrie氏は述べている。「あなたのスタジオに,非常に優秀な人材がいても,それを補ってくれるパートナーを見つけてください ― マーケティング,制作,ローカライズ,ゲームプレイ,テストなど,何であれ。それはあなたのゲームであり,あなたのIPです。すべての面で意見を述べられるようにしたいものですが,パートナーが正しい判断をしていることを信頼する必要があります」

 「昨日,デベロッパが思いついたキーアートが嫌で口論になりました。彼らは私がトレイラーのために持ってきたアイデアを嫌っていましたが,それでいいんです。自分が嫌いなキーアートや,自分が嫌いなトレイラーを見る人がいないように,それを声に出して伝えることが大切なのです。一緒に原案に戻って考えましょう」

良い取引が何を意味するのか理解し,早々に「はい」と言わない

 パネルでは,ゲームの現状(弱点も含めて)を説明し,ゲームがどこに向かっているのか,なぜ違うのかを説明し,自分のプロジェクトが実際に自分のリソースとマッチしていることを示すことが重要であることを説明した。GamesIndustry.biz Academyでは,GamesIndustry.biz Investment Summitでのゲームの売り込みのコツ(関連英文記事),[email protected]の代表Chris Charla氏による売り込みのコツ10選(関連英文記事),投資を見つけるための効果的な売り込みのコツトップ5選(関連記事)など,売り込みについての詳細を読むことができる。

 Gamelabのスピーカーは主に財務面に焦点を当ていたが,資金調達も劇的に進化し,これまで以上に多様化している。

「今は資金調達先が非常に多くあるので,できるだけ多くの資金調達先を探ってみるべきです」-Samuel Lee氏, Kowloon Nights

 「最近ではゲームの資金を得る方法はたくさんあります。 ― 2年前やもちろん5年前よりもずっと多くの方法があります」とAparicio氏。「プラットフォームからの資金調達も可能ですし,ベンチャーキャピタルからの資金調達も可能ですし,特定の政府からの資金調達も可能です。資金源はたくさんあります」

 「これらすべてのソースで重要なのは,これらのオプションが何であるかを理解し,何が良い取引で何が悪いかを理解することです。パブリッシャからであれ,プラットフォームからであれ,さまざまなオプションを評価することは常に良いことです。できるだけ多くの人と話をして,それらの条件がどこに落ちているのか,また,あなたに与えられているものと比較して,あなたが受け取っている依頼がどのようなものなのかを理解するようにしてください。これは長期的に見て,チームやゲームに悪影響を及ぼす可能性のあるポジションに自分を置かないようにするためです」

 最終的には,今だけでなく,長期的に見てスタジオとして求めているものと,オファーが実際に一致しているかどうかを確認することが大切だ。

Moonlight KidsのThe Wild at HeartはHumble Gamesからパブリッシングされる
【ACADEMY】現代のゲームパブリッシングを切り抜けるには

 「スタジオを運営してこのゲームを作るためのお金だけではありません」とLowrie氏は指摘した。「ほかに何を得るつもりですか? 今,そのプラットフォームと契約しているのであれば,3年後のゲームに影響を与えるような罠や規定があるかどうか,自分で考えてみてください」

 「もし今,3年間のゲーム独占契約をするとしたら,それは何を意味するのでしょうか? 3年後のプラットフォームはどうなっているでしょうか? そのプラットフォームに自信がありますか? そのパブリッシャに自信がありますか? 今だけの単純なやり取りではなく,3年後,4年後,10年後まで続くやり取りなのです」

 これが資金調達ルートを探さずに,最初のチャンスに飛びつくべきではない理由だ。

 「現在,資金を調達できる資金源は非常にたくさんありますので,できるだけ多くの資金源を探してみるべきです」とLee氏は語る。「デベロッパの中には,早すぎる契約をしてしまったと思われる人も何度か見ています。彼らは1つのオファーを受けただけですが,ずっと悩んでいるのは嫌だったので,そこでやめてしまったのです」

 パネルホストのTerence Mosca氏は,ここで鶏と卵の状況を強調した:デベロッパとしては常に最高の契約を求めているが,同時に開発資金を調達する必要があり,常に待つことはできないのだ。

Fall Guysの開発元はMediatonicで,Devolver Digitalがパブリッシング予定
【ACADEMY】現代のゲームパブリッシングを切り抜けるには

 「実際には,ゲームをプラットフォームに出す前に,ゲームが本来あるべき成長と発展をさせなければ,多くのお金をテーブルに残すことになりかねません」とTeam17のCEOであるDebbie Bestwick氏は述べている。「ソーシャルメディアに掲載されているGIFや何かを見てサインアップされたゲームでも,実際にはゲームが完全に完成していないこともあります」

 Bestwick氏は,最終的にTeam17とパブリッシング契約をすることになったThe EscapistsのデベロッパであるChris Davis氏との最初の出会いを思い出していた。彼らが最初に会ったとき,彼女はゲーム内で実際にどうやって脱出するのかを尋ねた。結局のところThe Escapistsである以上,妥当な質問だった。

「あなたは,ゲームをプラットフォームに持っていく前に,ゲームを成長させておかないと,テーブルの上にお金を残してしまいます」-Debbie Bestwick氏, Team17

 Davis氏はまだそれを理解していなかったので,Team17は彼を助けるためにデザイナーのチームを提供した。また,このゲームは当初 Clickteam Fusion で作られていたが,マルチプラットフォームでのリリースには対応していなかったため,書き直さなければならなかった。

 「もし彼らがプラットフォームと契約していたら,あのゲームはリリースされていなかったと思います」と彼女は続ける。「彼は実際にあのゲームを実行して,あのような形で市場に持ち込むことに本当に苦労したでしょう。なぜなら,まだ決断しなければならない重要な決断がたくさんあったからです」

 パネルに参加したすべてのパブリッシャは,デベロッパが間違った決断をしてしまい,立ち直るのに苦労しているという恐ろしい話をしており,たとえばプラットフォームが制限されていたためにゲームとの仕事を断らざるを得なかったという話をLowrie氏はしている。資金調達先,プラットフォーム,パブリッシャのいずれと契約するにしても,決断を急がないように気をつけよう。

Mouldy Toof StudiosとTeam17のThe Escapists
【ACADEMY】現代のゲームパブリッシングを切り抜けるには

すべては交渉次第であることを覚えておこう

 パブリッシングは歴史的に非常にマイルストーン主導で,開発中のさまざまなブレークスルーの瞬間に支払いが行われていた。現在ではもはやそうではなく,契約はより柔軟になっている。

 「最近では,契約の交渉をする際には,基本的にすべてが交渉の対象となっています」とAparicio氏は説明する。「それは,意味のない馬鹿げた契約を目にするという意味ではありませんが,1つのものが与えられ,もう1つのものが取られるということを意味しています」

 「最近では多くの素晴らしいパブリッシャがあるので,パブリッシャとして生き残っていくためには,柔軟性を持たなければならないということもあります。これはデベロッパにとってもメリットがあることです。基本的に私は,あなたが思いつくようなほとんどすべての条件で交渉されているのを見てきましたが,それらはまったく問題ないものでした。繰り返しになりますが,いつものように,どこからかを奪うのであれば,どこか他のところに与えなければならないということを理解しておかなければなりません。でもそれはパブリッシャ側も同じことです」

「パブリッシャとして生き残るためには 柔軟性も必要です」-Eduardo Aparicio氏, Humble Bundle

 Kowloon Nights は資金調達のみに注力しているため,デフォルトではかなり柔軟な対応が可能だとLee氏は説明する。開発が進むにつれ,ゲームにはより多くの資金が必要になることがあるが,それはパートナーも理解しておくべきことだ。

 「契約書には支払いスケジュールを定義していますが,それは単なる提出物以上のものです」と氏は語る。「これは精神的なチェックポイントであり,伝統的にマイルストーンとして理解されているものではありません」

 「COVIDの影響で,とくにここ数か月は物事が遅れるのは非常によくあることですが,それは理解しています。ゲームが進むにつれて,ときどきゲームが大きくなることもあるので,より多くの資金調達をします。いくつかのゲームでは我々もすでに出資していますが,それらのゲームは一般公開して好評を得ているので,より良いゲームにするために資金を提供することも可能なのです」

 このことからも,最初からゲームに適したパートナーを見つけることの必要性が改めて浮き彫りになった。

 「このパネルに参加している人たちは,確立された有名なパートナーだということが,すべての底流にあると思います」とLowrie氏は語る。「それは,あなたが食料品店で特定のブランドを購入しようとするのと同じ理由です。なぜなら,一貫した品質を知っているからです。ですから,あなたはおそらく,我々や他のパートナーについて,過去に人々の経験がどのようなものであったかを理解することで,あなたの宿題を行うことができます」

 「彼らが一緒に仕事をしたことのある他のデベロッパに話を聞いてみてください。マイルストーンに非常に厳しくしていましたか? 何らかの理由で支払いを遅らせたことはありませんか? 素晴らしいパブリッシャはたくさんいるのですが,悪いパブリッシャもたくさんいます。他のいろんなものと似た関係であることを理解する必要があります」


ビデオゲームでお金を稼ぐ方法に関する GamesIndustry.biz Academy のガイドでは,
Steam の詳細なガイドから,成功する Patreon の作成方法Cassia Curran による市場分析の方法に関するヒントまで,幅広いトピックをカバーしている。このページでは,ゲーム販売に関するすべてのガイドを読むことができる。

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら



著者: “jp.gamesindustry.biz編集部 — jp.gamesindustry.biz

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ゲーム業界ニュース

「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか? –

Mine Sasaki

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 おそらく本サイトをご覧になる皆さんは「Surgeon Simulator 2013」をご存知だろう。Global Game Jam 2013での登場以降,世界中で大ヒットした「ゆるゆる物理」系ゲームだ。のちにSteamで完全版が公開され,実に多くのプレイヤーがその奇想天外な残虐性に大笑いした。

 先日,開発チームであるBossa Studiosは正当続編として「Surgeon Simulator 2」を発表した。小規模なチームから始まったBossaも,現在はこうした規模の大きなゲームを作るスタジオに成長し,投資家からの支援も多数受けている。



 そんなBossa StudiosのCo-Founder & Gamer-in-ChiefであるHenrique Olifiers氏に,Bossaの成功とSurgeon Simulator 2についてインタビューを行った。Bossaの沿革をはじめ,投資企業からのサポートや英国のゲーム産業への支援,インディコミュニティや最大4人のマルチプレイとレベルエディタを搭載して大きく変貌を遂げたSurgeon Simulator 2での技術的な挑戦について,じっくりヒアリングした。

Bossa Studiosが成功するまでの道のり

Henrique Olifiers氏
「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか?

――Bossa Studiosの沿革を教えてください。

Olifiers氏:
 Bossa Studiosは2010年にRoberta Lucca,Henrique Olifiers,そしてImre Jeleによりクリエイティビティを最優先にしたゲーム開発をするという理念をもとに設立されました。80年代や90年代に心から楽しんだ,可笑しくて,ルールに縛られないゲームを作るのがその目的です。たとえば,我々がMSX時代に楽しんだゲームは,ペンギンがお姫様を救うためにドラゴンと戦う「夢大陸アドベンチャー」や,「Qバート」「パックマン」など,よく考えれば不思議なキャラクターが活躍するゲームだったわけです。
 最近のゲーム業界は少しシリアスになりすぎており,そこに風穴を開けてみたかったのです。

 Bossa Studiosとして初めて作ったゲームはマルチプレイヤーの「Monstermind」で,これはSNSにおいてリアルタイムで遊べる最初のゲームであり,BAFTA(英国アカデミー賞:ヨーロッパで最も権威のある賞)を含むいくつもの賞を受賞しました。このサンドボックスタイプのゲームは,プレイヤーが自分たちの都市を作り,B級映画に付きものの巨大なゴジラやキングコングのような怪獣を育て,その怪獣で友達の都市を攻撃して,その防衛網を破壊しまくるというものです。
 Monstermind後はSNSプラットフォームから離れ,最初のPCゲーム,「Surgeon Simulator」を作りました。その後,それほど時期を置かずにパンがトーストになるために冒険する「I Am Bread」を作り,そのどちらも販売数累計数百万を超える大成功をしたのです。
 Bossa Studiosの特徴は,どのゲームも奇想天外で,他で見かけることのない独自路線のクリエイティブなゲームであることだと思います。Surgeon Simulatorがリリースされた当初,このようなゲームはありませんでした。今でもI Am Breadのようなゲームはありません。我々は,新しくて,ちょっと変わったゲームを作り,ゲーム業界を少しでも変えていけたらと思っています。

「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか?

――Bossa Studiosが今の人数まで成長するにあたり,どのような道をたどりましたか。

Olifiers氏:
 この会社の創業時には,創業者と4人の従業員しかいませんでした。創業チームメンバーの1人は「Thomas Was Alone」や「Volume」を作ったMike Bithellです。MonsterMindのリリース時には,それが12人に増えました。2013年にSurgeon Simulatorがリリースされた時にはそれが35人になっていましたが,Surgeon Simulatorのチーム自体はたった4人で構成されていました。Global Game Jam 2013にはスタジオから2チーム送り,そのうちの1チームが作ったのがSurgeon Simulatorでした。
 クリエイティブが中核となっているスタジオですから,我々は毎月社内か,あるいはGlobal Game Jamのような社外でゲームジャムを行っています。年に100程度(毎月7から10)新ゲームのプロトタイプが作られますが,プロダクションに乗るのはそのうち2,3のゲームで,最終的なリリースに繋がるのは1つか2つのゲームだけです。
 こういったゲームジャムを通して,多くのアイデアをテストし,人々にユニークだと思われる楽しいゲームを作り出しています。今ではスタジオは100人体制となり,3つのプロジェクトを同時に動かしています。

――会社を大きくしていく中で,英国政府や地域,業界団体などからのサポートは受けましたか。

Olifiers氏:

「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか?

 イギリスには,「VGTR(Video Game Tax Relief)」という税金扶助があり,これにより開発コストを20%削減できます。また,UKIE(The Association for UK Interactive Entertainment)という組織が政府や政策担当者と掛け合い,業界をきちんと認めてもらえるようサポートしてくれています。政府が法令や政策を決めるうえでこの業界の必要事項を認識してもらうためにも,これは非常に大切なことです。

――BossaにはベンチャーキャピタルのMakers Fundが投資しています。どのようなきっかけで投資が決まったのでしょうか?

Olifiers氏:
 Makers FundのJayson ChiさんとMichael Cheungさんには,「Worlds Adrift」という壮大なサンドボックスMMOを開発していた2017年に初めてお会いしました。これはUGC(ユーザー制作コンテンツ)を基本とするゲーム戦略としては最初のもので,他のプレイヤーと共にゲームの未来を作っていくゲームでした。

 ゲームのリリース前に,ゲームプラットフォーム上に空に浮かぶ数千もの島を用意し,プレイヤーがそのプラットフォームやツールを駆使してゲームの世界を作れるようにしました。

 このUGC戦略が成功した背景にはBossa Studiosの方向性を信じてくれたMakers Fundが大きく貢献しています。このゲームで得た戦略や技術は,次にリリースするSurgeon Simulator 2にも引き継がれており,このゲームでは4人までのプレイヤーが協力し合ってレベルやゲームメカニクスを同じ環境で同時に制作できるようになっており,UGCがさらにレベルアップされています。

――ベンチャーキャピタルからは資金提供のほか,どのようなサポートがありましたか?

Olifiers氏:

「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか?

 Bossa Studiosの投資家たちは,ゲーム業界での経験値の高いプロフェッショナルで,投資家である以前にアドバイザーとしていろいろと相談に乗ってくれています。彼らが窓口となり,いろいろな人に紹介してもらったり,戦略やプラットフォーム,市場に関するアドバイスなどももらっています。スタジオとしての大きな決断をする前には彼らにもその情報を共有していますが,それは彼らが会社に出資しているからではなく,ゲームや業界のことを熟知しており,洞察力のある方々だからです。

 投資家とそういった関係を保っていられるのは,珍しいことなのかもしれませんが,投資家のMakers Fund, LVP, Atomico,そしてNetEaseは常にその洞察力を駆使して相談に乗り,サポートしてくれています。取締役会もいつもスムーズに運び,さらにスタジオを良い方向に導くための話し合いを行う良い機会となっています。

――VCからの投資を受けるまでに,どのくらいピッチを行いましたか? 

Olifiers氏:
 Bossa Studiosではたいてい,提案から6か月以内に出資を受けています。最初のゲームがリリースされる前に,すでに多額の出資を受けることができました。これはクリエイティビティを中核にする方向性と創業者チームの過去の成功を認めてもらったからだと思っています。Bossa Studios の創業者1人1人の過去の実績が,最初のシードラウンドを受ける際には役に立ちました。

 今までの出資を受けるまでのサイクルは早く,だいたい開始してから3〜4か月で出資を受けています。

 出資を受けるための売り込みには労力がいります。毎回,まず40社ほどの投資家たち1人1人に売り込み,その中から会社に合う投資家を選んでいきます。自分達にマッチし,会社の理念を理解し,長期にわたって協力してもらえるパートナーを探すには,多くの時間を割く必要があります。そのためにはたくさんの人と会っていくことになります。

――英国にはインディのためのコミュニティでどのようなものがありますか。また成長中のスタジオがあれば教えてください。

Olifiers氏:
 イギリスには世界で最大規模のインディゲームのエコシステムがあります。たとえば,Team17がリリースしている「Overcooked」のGhost Townや「The Escapists」のMouldy Toofなど,そのほとんどが地元のインディスタジオにより開発されています。ほかにもよく知られたスタジオとしては,FacePunch(「Garry’s Mod」や「Rust」)やHello Games (「No Man’s Sky」)などが挙げられます。

 イギリスのインディコミュニティのネットワークは広く張り巡らされていますが,一大「ハブ」があるわけではなく,小さなコミュニティが会う機会を作ったり,GDCなどのイベント参加の際に落ち合ったりしています。誰もがいつも仲良く,機会があれば協力したり,サポートし合ったりしています。これはおそらく80年代にいわゆる「ベッドルームコーダー」と言われていたクリエイターたちが,少しでも良いゲームを開発するためにノウハウなどを共有し合ってきた過去に帰するものだと思います。

大幅な進化を遂げた「Surgeon Simulator 2」

「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか?

――今回は「マルチプレイ」という大きな変化がありました。技術的なチャレンジは大変でしたか?

Olifiers氏:
 最初に作ったゲーム,Monstermindがマルチプレイヤーであったこともあり,Bossa Studiosではマルチプレイヤーゲームには長く携わってきました。ですが,Surgeon Simulator 2は,マルチプレイヤーであるだけでなく,物理演算も関わってくるため,複雑な要素が加わっています。プレイヤーがハチャメチャなプレイをし,数千ものモノが動き回っている中で,物理演算をシンクロさせるのはとても難しいチャレンジでした。

 Surgeon Simulator 2では,そのゲームデザインを実装できる他社ソリューションがなかったため,マルチプレイヤーのスタックはゼロからの自社開発となりました。これには莫大な投資と作業が必要となりましたが,数千のプレイヤーが同時にプレイできる安定したスケーラビリティのあるシステムを開発することができました。

 信頼できる会社が作った既存の技術システムがあるのなら,それを実装することで,技術ではなくゲームを作ることに専念したいというのが会社の基本方針ですが,どうしても既存のシステムが見つからない場合,Surgeon Simulator 2のように自社開発することになります。

「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか?

――レベルエディタも大きなフィーチャーです。開発で苦労した点はありますか?

Olifiers氏:
 レベルエディタに関しては,すでに数年前にWorld Adriftで作られたものがあったため,その基礎はありましたが,今まで1人のプレイヤーでしか作成できなかったレベルを複数のプレイヤーが同時に制作に関われるエディタを作るのはゲーム業界でも初めての試みだったのでないかと思います。こういったツールにはレベルのオーナーが誰か,誰が制作物を投稿するのか,またそれを変更できるのは誰かなどのロジカルな問題を解決する必要があります。

 このエディタを作るのは大変でしたが,Surgeon Simulator 2でプレイヤーたちが,友達と一緒にクリエイティビティを存分に発揮しながら,楽しく,質の高いコンテンツを制作しているのを見ていると,努力した甲斐があったと思います。将来的に,マルチプレイヤーのUGCがゲーム開発の大きな柱となっていくと信じていますので,その一石を投じることができたことを誇りに思っています。

――発表当時からストリーマーによる動画放送を歓迎しているようですが,動画配信者との付き合い方をどう考えていますか?

Olifiers氏:
 ゲーム実況者や配信者とはSurgeon Simulator 2013のリリースから,とても良い関係を築いてくることができていました。すでに7年が経過した今も,毎日40万人もの人々がYouTubeでSurgeon Simulatorのビデオを視聴しています。Surgeon SimulatorとI Am Breadのビデオは合わせて50億回以上視聴されており,これは長年実況者や配信者と築きあげてきた関係の賜物だと思っています。
 実況者や配信者には,ゲーム開発の初期段階から協力してもらっています。ゲームのアイデアを共有し,意見交換し,彼らのコンテンツやIP を参照し,彼らからの興味深いアイデアをゲームに取り入れていきます。このような関係を築くことで,プレイするだけでなく,視聴するにも楽しいゲームの開発が可能になり,より視聴者に近づいたゲームを作ることができるようになります。また,視聴者に近づくことでゲームのプロモーションに繋がります。
ゲーム開発者以外の方々から意見を収集するというのは今に始まったことではなく,以前は雑誌の編集者やジャーナリストなどとのプレビュー時に多くの意見交換を行い,ゲーム開発に反映させてきました。ですから,新メディアの台頭と共に,伝統的なメディアから,より視聴者に近い実況者や配信者へと協力体制が変わっただけなのです。



――TwitchやYouTubeなどの動画プラットフォームとは,何か協業やマーケティングの協力をしていますか?

Olifiers氏:

「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか?

 TwitchとYouTube はゲームの成功には欠かせないパートナーであり,良い協力関係を築いています。彼らをもってしても面白くないゲームを成功させることは難しいですが,すでに好評を博しているゲームをさらに拡散させるためには彼らのサポートは欠かせません。
 Bossa Studiosのマーケティングチームは通常のゲームパブリッシャとは異なり,元ゲーム実況者,ソーシャルメディアのエキスパート,ゲーム開発者などで構成されています。そのためパートナーや情報を受け取る側に応じて臨機応変に応対することができます。ゲームをサポートしてもらうためには,その応対が重要なため,このチームはゲームを成功に導く「潤滑油」であると思っています。

――日本では通常の動画ストリーマーに加え,Virtual YouTuber(VTuber)と呼ばれるアニメスタイルのLet’sPlayが非常に盛んです。そのような文化に興味はありますか?

Olifiers氏:
 Vtuberとは,実況者が自分ではない特別なジャンルやスタイルの他の「誰か」になり切り,視聴者にアプローチする手法だと思います。これは「現実」の実況者が自分では表現しにくい,新しいアイデアや考え方を実況者とキャラクターの間に距離を置くことで表現しているため,ある意味健康的であり,興味深いと思います。
 開発の観点から言っても,彼らは,例えば,ゲーム内キャラクターになりやすいため,協力しやすいように思えます。もし日本のVtuberでBossa Studiosのゲームに興味ある方がいらっしゃるようでしたら,ぜひお声掛けください!

――今作のPC版はEpic Games Storeから発売されます。プラットフォーマーからのサポートはいかがですか?

Olifiers氏:

「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか?

 Epic Gamesからは「ゲームの売り上げの前払い」というビジネスモデルを提示され,その予算を使って開発チームがゲームをより良いものにすることができました。このビジネスモデルはインディゲームの開発者にゲームリリース時のマーケティング予算を確保する術を与えるため,業界を変革させる素晴らしいモデルだと思います。

 このモデルは家庭用ゲーム機器のパブリッシャから提示されることはありましたが,PCのプラットフォームでは皆無でした。このようなモデルが普及すれば,ゲーム開発者はさらにリスクを取ったり,野心的になることが許容されるため,ゲームの質も上がり,プレイヤーにも喜ばれる結果になると思います。

――新型コロナの状況下で,開発現場はどう変わりましたか。

Olifiers氏:
 このパンデミックは我々のスタジオや会社の文化を根本的に変え,今でもそれは変わり続けており,最終的にどうなるのかまったく分かりません。
 4か月以上にわたり,100人の全社員が在宅勤務を続けています。社員からはすでに,皆がスタジオ内で作業するという形態には戻りたくないという声が上がっており,在宅勤務と出社を用途に合わせる形態になりそうです。プロジェクト開始といった開発時の大事な段階には全員が出社し,その後は必要に応じて要員が出社したり在宅勤務を行ったり,という形態になるのではないでしょうか?

 そのためのツールや規則,働き方など,まだトライアルの段階ですが,これを問題とは考えずに良い機会だと思うようにしています。例えば,今までイギリスに引っ越して来ることを前提に考えていた採用を変えることはできないか,また,日々のアウトプットを上げていくコラボレーションのソフトウェアやアプローチはないか,などです。
 答えが出るのはまだ先のことになるとは思いますが,働き方の変革が起こっているのは明らかです。

――実地開催のゲーム展示会がなくなった今,どうやって作品をアピールしていますか。オンラインイベントによってプレイヤーからの関心はどう変わりましたか。

Olifiers氏:

「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか?

 展示会からオンラインイベントに移行するのは難しいことです。展示会開催者の中でも,上手く移行できたケースとそうでないケースが見受けられます。

 残念ながら,今の私たちには選択肢はありません。オンラインに移行するしかないのです。しかし,そういったイベントの内容は開催者任せになるため,自分たちで変えられることは限られており,今まで開催されたイベントでも結果は展示会より良かった場合と悪かった場合に分れています。

 オンラインイベントの良いところは,展示場に実際に行ける人々だけでなく,興味のある人すべてにアプローチできることです。悪いところは,開催者がそのノウハウをオンラインに移行するためにはまだ時間がかかりそうだということです。

 今月末にはGamescomが開催されますが,彼らはオンラインイベントに精通した The Game Awardsに協力を要請しており,それがどう転ぶか興味深いところです。展示会開催者がオンライン開催者と手を取り合っていくのが,今後の手法になるのかもしれません。

――以前の作品I AM BREADでは,日本のクリエイターによる「DEEEER Simulator」とのコラボレーションがありました。Surgeon Simulator 2も,こうした日本のインディとのコラボレーションを望みますか?

Olifiers氏:

「Surgeon Simulator 2」を生み出したBossa Studiosはどんな開発チームなのか?

 DEEER SimulatorのKickstarterを初めて目にした直後に,開発者(たった1人で開発されていました)に何かサポートできないか連絡を取りました。何をできるか,何をするか,などまったく見当もつかなかったのですが,何らかの協力をしたいと思ったためです。

 今までも,さまざまなインディスタジオと協力しあってきましたが,すべて欧米のスタジオで,日本のパートナーと協力したのは初めてのことでした。

 私たちの大好きなゲームの多くは日本で作られており,日本人のクリエイティビティや開発力には常に尊敬の念を覚えています。今後ももっといろいろと協力関係を築いていけたらと思っています。

――最後に我々日本のクリエイターにアドバイスをください。日本でもさまざまなインディスタジオがあります。成長を目指すスタジオは,作品作りのほかに,どのようなアクションを起こすとよいと思いますか?

Olifiers氏:
 失敗するならなるべく早くに,そして最小限に抑えること,です。アイデアは次から次へと湧いてくるものですが,最初の(または10番めの)アイデアが「絶対に成功する」わけではないため,それにすべてを賭けてはいけません。いくつかのアイデアをプロトタイプとして検証し,その中に宝物を見つけたら,それにすべてを賭けるのです。

 紙に書かれただけのものや頭の中にある素晴らしいアイデアの大半は良いゲームにはなりません。そのアイデアの良し悪しを証明するために開発を開始してしまったら,そのゲームを「素晴らしい」ものにする時間の代わりに「そこそこ良い」ものを作るために時間をかけることになってしまします。

 Bossa Studiosでは,1つの良いゲームを見つけるために,少なくとも100のプロトタイプを作ります。プロトタイプを作る前には,それら100のアイデアは素晴らしいものに見えますが,最終的に製品化できるゲームのみに時間を投じるべきです。

 Surgeon Simulator 2013をある程度まで遊べるプロトタイプにするまでに,4人が48時間を費やしました。そのプロトタイプが楽しかったため,世界中のYouTuberがプレイし始めました。ゲームの開発を正式に始めた時点で,すでにこのゲームが大きな成功を収めることは分っていたのです。

 インディゲームのスタジオが必要なのは,ゲームを開発する前から確実にそのゲームが成功するという確信なのです。

――ありがとうございました。



著者: “jp.gamesindustry.biz編集部 — jp.gamesindustry.biz

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【海外版・7/29~8/4 IR記事まとめ】各社の第2四半期収益は大幅減、マカオ旅行緩和はわずかに前進 (1/2) | JaIR -日本型IRビジネスレポート-

Mine Sasaki

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 JaIRがお届けする海外版・IRニュースまとめでは1週間分の海外のIR関連記事をまとめ、毎週お届けしています(掲出日は現地時間)。今回は7月29日(水)~8月4日(火)までのIR関連記事。出典サイトは記事の文末にまとめて記載していますが、各社のSNSも情報ソースとしています。なお、1ドル=106円、1マカオパタカ=13円換算です。

2020年8月4日(火)

 

【ラスベガス】ウィン・リゾーツの四半期収益95%近く急落

 

Wynn Resorts quarterly revenue plunges nearly 95%

https://www.marketwatch.com/story/wynn-resorts-quarterly-revenue-plunges-nearly-95-2020-08-04

 

カジノオペレーターのウィン・リゾーツは、第2四半期の営業収益を報告、8570万ドル(約90.6億円)で、2019年第2四半期の16.6億ドル(約1,755億円)から94.8%(15.7億ドル:約1,659億円)減となった。

ウィン・マカオも損失に転じ、営業収益は1,190万ドル(約12億円)で、2019年第2四半期の5億4,650万ドル(約577億ドル)から97.8%減となった。

■関連記事

ウィン・リゾーツ第2四半期は営業利益95%減、日本での事業は3月に中止(JaIR編集部)

https://jair.report/article/410/

 

【マカオ】香港からのマカオ到着者に対しウイルス検査規制を厳格化

Macau tightens virus test rules for arrivals from HK

http://www.ggrasia.com/macau-tightens-virus-test-rules-for-arrivals-from-hk/

マカオの保健局は香港の近隣都市からのすべての到着者の入国要件を強化する。8月4からの効力を持つ新しい要件では、香港からの入国者は、以前のように7日以内ではなく、72時間以内に受けたCovid-19陰性の証明書を持っていなければならない。香港では、7月28日から8月3日までの7日間に1日平均115.9件の感染が報告されている。

 

 

【マカオ】MGMチャイナ、第2四半期95%減

MGM CHINA REPORTS 95% REVENUE DECLINE IN SECOND QUARTER

https://macaudailytimes.com.mo/mgm-china-reports-95-revenue-decline-in-second-quarter.html

 

カジノオペレーターMGMチャイナは、第2四半期の純収益が95%減少したと報告した。

マカオへの旅行や入国規制が続いているため、純収益は3,320万ドル(約35億円)にとどまったことを、香港証券取引所への報告書で述べている。EBITDAR (利子、課税、減価償却費および賃貸料) は前年の第二四半期1億7,300万ドル(約183億円)利益と比較し1億1,600万ドル(約123億円)の損失となった。

 

また、報告書によると、第2四半期はVIPセグメントとマスマーケットセグメントの両方は苦戦し、前者は前年同期比96%減、後者は97%減となった。

 

 

【日本】パルトゥーシュがオシドリとの提携を解消し、長崎カジノへの取り組みを終了

 

Partouche ends tie with Oshidori for Nagasaki casino effort

http://www.ggrasia.com/partouche-ends-tie-with-oshidori-for-nagasaki-casino-effort/

 

フランスのカジノ運営会社パルトゥーシュは日本のカジノ参入に意欲的である香港に上場するオシドリ・インターナショナル・ホールディングスとの提携を解消した。パルトゥーシュはコメントで「IRの開発プロジェクトの進化に気を払い、その1 つとして参加する機会に興味を持っている」と述べた。契約終了の理由や契約内容の詳細については一切触れられていない。

■関連記事

パルトゥーシュ・グループ、長崎IRでのオシドリとの提携終了を事後発表(JaIR編集部)

https://jair.report/article/405/

2020年8月3日(月)

【アメリカ】AGA、国へ「ゲーム業界への最大の支援」を呼びかける

AGA calls for “greatest assistance to the gaming industry”

https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/08/03/54153-aga-calls-for-greatest-assistance-to-the-gaming-industry

 

 米国ゲーミング協会(AGA)のCEOビル・ミラー氏は、HEALS法(アメリカの景気刺激策)について、事業者への賠償責任保護や、ゲーミング市場に対する支援の重要な条項が含まれていることを認識していると言及した上で、従業員の雇用維持、一般事業、PPEの税額控除、旅行・観光産業の再開を目標とした条項を盛り込むことを議会に求めた。


【マカオ】マカオのカジノ収益は4ヶ月連続で90%を超える下落

Macau casino revenue fall tops 90% for 4th straight month

https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/08/03/54159-macau-casino-revenue-fall-tops-90por_ciento-for-4th-straight-month

 

マカオの7月の総ゲーミング収入は約1億6,800万米ドル(約178億円)で、前年比94.5%減となった。マカオのゲーミング収入(GGR)は4ヶ月連続で90%以上も急落している。ブルームバーグによると、アナリスト予想の中央値である95%減と一致しており、記録的な6月の97%減という数字に続いた。

なお、ゲーミング収入は10ヶ月連続で減少となり、中国経済の弱体化の逆風の影響も受けている。アナリストたちは今、中国が8月か9月にマカオへの観光ビザ発行を再開し、完全に開放することを期待している。

 

 

【日本】ウィン 日本の横浜営業所を閉鎖、IR市場への関心を維持

 

Wynn closes Yokohama office, remains interested in IR market

https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/08/03/54167-wynn-closes-yokohama-office-remains-interested-in-ir-market

 

ウィン・リゾーツは、日本でのカジノライセンス計画の遅れに伴い、横浜オフィスを閉鎖したと述べたが、同社はこのプロジェクトに引き続き興味を持っていると付け加えた。コメントでは「パンデミックは統合型リゾート開発にかつてないほどの影響を及ぼしており、ウィンのようなリゾート企業はパンデミック後の市場に合わせ、どのように事業を進化させていくかを検討している」「長期的には、日本の統合型リゾート市場に引き続き関心を持ち、状況を注視していく」と述べた。

 

■関連記事

ウィン・リゾーツ横浜事務所を閉鎖、日本IRには引き続き関心(JaIR編集部)

https://jair.report/article/407/

 

【マカオ】株式公開後、スタジオ・シティのメルコ株は微上昇

Melco stake in Studio City slightly up after share offer

http://www.ggrasia.com/melco-stake-in-studio-city-slightly-up-after-share-offer/

スタジオ・シティの最大株主であるマカオのメルコリゾーツは、総額2億8,080万ドル(約297億円)を出資することで合意した。メルコインターナショナル・デベロップメントは、メルコリゾーツのスタジオシティインターナショナルへの出資比率を54.1%から54.7%に引き上げたことを発表した。          

 

なお、非公開オファーにより、スタジオ・シティ・インターナショナルは5億ドル(約530億円)の総収入を調達している。カジノリゾートの第2段階の開発と一般的な企業目的に使用するとコメントしている。

 

 

 2020年8月1日(土)

 

【マカオ】7月のマカオカジノGGRは前月比88%増:政府

 

Macau casino GGR up 88pct sequentially in July: govt

http://www.ggrasia.com/macau-casino-ggr-up-88pct-sequentially-in-july-govt/

 

マカオゲーミング検査調整局(DICJ)によると、7月のマカオカジノ総ゲーミング収入(GGR)は前年同月比94.5%減の13.4億マカオパタカ(約178億円)で、今年の6月からは87%増となった。なお、マカオ市場の2020年7ヶ月間におけるGGRは350.6億マカオパタカ(約4,664億円)となり、前年同期比79.8%減の数字となる。

 

JPモルガン社のアナリストは「7月15日に始まったマカオ-広東の緩和は、観光ビザ(IVSまたはパッケージツアー)の発行が未だに停止されている一方で、ビジネス許可証(筋金入りのハイエンドプレイヤーが利用できる)の手配・発行も3~5週間かかる、ゲーム需要にはほとんど恩恵はない」という。マカオと香港間の旅行は、引き続き片道14日間の検疫期間が設けられている。香港政府はこの検疫ルールの終了期限を9月7日まで延長したと発表した。

 

 

2020年7月31日(金)

 

【マカオ】MGM(チャイナ)、第2四半期はコロナウイルス関連の閉鎖により91%減

 

MGM reports 91% drop in revenue in Q2 due to coronavirus-related closures

https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/07/31/54146-mgm-reports-91por_ciento-drop-in-revenue-in-q2-due-to-coronavirus-related-closures

 

マカオのMGMチャイナは第2四半期の純収入について、前年比95.3%減と報告。

純収益は前年同期の7億6,610万米ドル(約806億円)弱に対し、3,320万ドル(約35億)に満たないほどに減少した。不動産EBITDARは、2019年第2四半期の1億7,280万ドル(約183億円)のプラスと比較して、1億1,630万ドル(約123億円)のマイナスとなった。

 

同社はマカオ半島にあるMGMマカオと、コタイ地区にあるMGMコタイの2つのカジノリゾートを運営している。四半期の総収入は、MGMマカオは前年比95.4%減の1.39億香港ドル(約19億円)、MGMコタイは前年比95.3%減の1億1700万香港ドル(約16億円)と報じられた。

 

マカオの第2四半期の業績は、マカオ市場のゲーミング収入(GGR)が「国境と旅行規制」の影響で「96%減少し、訪問者数が100%近く減少」したことを背景にしたものであると、親会社であるMGMリゾーツは決算説明会で言及している。

 

 

【ラスベガス】CES 2021はオールデジタル

 

CES 2021 Is All-Digital

https://www.ces.tech/

毎年ネバダ州ラスベガスで開催される恒例の電子機器の見本市「CES」は来年のオンライン開催を決定した。「Covid-19蔓延に際し、世界的な健康への懸念が高まる中、2021年1月初旬にラスベガスで何万人もの人々を安全に招集し、直接会ってビジネスを行うことは不可能である」との見解をリリースに添え「CES2021は、すべてのデジタル体験を提供する」と発表している。




【ラスベガス】「ラスベガスはさらなる痛みに見舞われている」ラスベガス・サンズ社長
 
“Las Vegas is in for some more pain,” Las Vegas Sands president says
https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/07/31/54149-las-vegas-is-in-for-some-more-pain-las-vegas-sands-president-says
 
ラスベガス・サンズのロバート・ゴールドスタイン社長はテレビ局CNBCとのインタビューでCovid-19の影響が続く中、「ラスベガス・サンズは経済的に苦戦を続けるだろう」と述べた。
 
同氏はCESのオンライン開催について「痛々しい短期間」と語り、「ラスベガスは、どこからどう見ても大規模な都市です。15万室のホテルの部屋、大規模なコンベンション、大規模な宴会。大規模というのはラスベガスのための言葉で、この環境でいるのは容易ではない」と述べた。

また、「ラスベガスは、特に飛行機で訪れる旅行者の観光に依存する目的地の都市です。ラスベガスが有意義に回復するためには、Covid-19を防ぐワクチンか、このウイルスに対して認識を変える何か、が必要だ」「そして、それが短期的に起こるとは思えません」と、インタビューに答えた。

 

 

【マカオ】マカオ回復の鍵を握る 2週間毎のスモールステップ

Small steps fortnightly key to Macau rebound: Jefferies

http://www.ggrasia.com/small-steps-fortnightly-key-to-macau-rebound-jefferies/

 

香港を拠点とするジェフリーズ社のアナリストのリー氏は、「マカオの回復は依然としてIVS(個人訪問スキーム)に依存しているが、これは各省内の中国都市ごとに、段階的に発行される形となると予想される」と述べた。

 

マカオに関連する旅行緩和の面で、中国当局は「2週間ごとの小さなステップ」が必要であるとコメントしている。同氏は2019年と2020年上半期の「中国本土からマカオへの訪問者」のうち、広東省が「46%」と「55%」を占め、「2019年と2020年上半期の広東省からの訪問者」のうち、IVSを利用しているのは「73%」と「69%」であることから、広東省が「鍵を握っている」と付け加えた。

 

 

【マカオ】中国の大半の省がマカオへの非観光ビザ発行を再開

MORE MAINLAND PROVINCES RESUME NON-TOURISM VISAS TO MACAU

https://macaudailytimes.com.mo/more-mainland-provinces-resume-non-tourism-visas-to-macau.html

中国本土で発行されるビザは、G(個人訪問ビザ)、L(団体旅行ビザ)、T(親族訪問ビザ)、S(ビジネス目的)、D(就学・就労ビザ)、Q(その他の目的)の6種類がある。G許可証とL許可証は「観光ビザ」である。7月15日から、広東省は、S許可証(ビジネス許可証)またはD許可証(労働者や学生に発行される滞在許可証)を必要とする本土住民を対象に、マカオ特別行政区への旅行許可証サービスの発行を再開した。

報道によると、8月12日から、本土各省の居住者は、後者のマカオへの留学、マカオでの就労、マカオでのビジネスの許可書を申請することができるという。

 

 

【イギリス】英国カジノ 8月15日まで再開を延期

 

UK casinos forced to delay reopening until Aug. 15 “at the earliest”

https://calvinayre.com/2020/07/31/casino/uk-casinos-delay-reopening-aug-15-coronavirus/

 

イギリスのボリス・ジョンソン首相は、過去1ヶ月間のCovid-19感染率上昇を防く国の施策の中で、8月1日にカジノを再開する計画は「少なくとも」2週間延期されると発表した。

 

著者: ” — jair.report

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ゲーム業界ニュース

Opinion3䤬⤹Ȥ顤ʤΤ –

Mine Sasaki

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Opinion

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著者: “jp.gamesindustry.biz編集部 — jp.gamesindustry.biz

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