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8001!? 超絶技巧作「プラネットタイザー」の中村晋介氏が語る! –

Akane Yamazaki

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投稿者: ” — akiba-pc.watch.impress.co.jp

 「ハル研所長のパソコンミニ対談」第3回目のゲストは、工学社の月刊誌「I/O」、「PiO」に掲載されたPC-8001用(PCG対応)ゲーム「PLANET TAIZER」、「ノンバーラ・パニック」で同機のユーザーを大いに驚かせた中村晋介氏(以下中村氏)だ。中村氏は雑誌投稿者としてデビューした後、アーケードゲーム業界に進み、「ソニックウィングス」、「戦国エース」、「ストライカーズ1945」など名作を数多く手がけた筋金入りのゲームデザイナー。それだけに当時からゲーム作りへのこだわりはひとしお。三津原所長のプログラマ魂に火が付いて話はどんどんディープな方向へ……。

 なお、「PLANET TAIZER」、「ノンバーラ・パニック」とも、ハル研究所のPC-8001ミニチュア復刻版「PasocomMini PC-8001」に12月3日(火)公開のアップデートで追加インストールされる。往年の超絶技巧を味わいたい方は、ぜひ挑戦していただきたい。

中村氏(写真左)と三津原所長(写真右)

高校時代に作った「PLANET TAIZER」、「ノンバーラ・パニック」

[三津原氏]:「PLANET TAIZER」と「ノンバーラ・パニック」、どちらが先に発表されたのでしょうか?

[中村氏]:「PLANET TAIZER」が先です。

[三津原氏]:最初に「PLANET TAIZER」を雑誌で見た時は、もの凄い衝撃を受けました。画面写真を見て、そもそもPC-8001で動いているとは思わなかった。パッと見た感じではPC-8801でも厳しいと思ったので、SuperMZ(MZ-2500)用か日立のS1用じゃないかと思ったほど。最初から凄いものを発表されましたけれど、これを投稿する前にもプログラムをたくさん作っておられたのですか?

[中村氏]:いえ、「PLANET TAIZER」を作りながら、マシン語を覚えた感じです。

[三津原氏]:何で、この界隈はスーパーマンが多いの!(笑)

[中村氏]:高校1年か2年でPC-8001を手に入れて、最初はBASICで遊んでいたのですが、PC-8001は関連文献が豊富だったので、マシン語も覚えることができました。

[三津原氏]:それは、周りの人から聞いたりして切磋琢磨しながら覚えたという感じですか?

[中村氏]:いえ。当時、周りにはいなかったですね。これを作った後にPC-9801が出て、そちらを買った友達はいましたけれど。

[三津原氏]:その時代になると、機種も多いですよね。周りに人がいなくても地道に覚えていけるタイプですか? それとも、元々電気系が得意とか?

[中村氏]:ゲームセンターが大好きで、ゲーム作りたいなーと思っていました。そのときに、パソコンがあれば作れるという話を聞いて、買いました。

[三津原氏]:買った時は、PCG(ハル研究所が開発した、テキストキャラクタ定義およびサウンド機能拡張ユニット)も一緒でしたか?

[中村氏]:PCGは、本体購入から程なくして買いました。

[三津原氏]:PCG8100ですか?

[中村氏]:はい。この、ちょっと大きなやつ。(PC-8001の底面に置くので、高さが若干増えるため)キーボードが打ちにくくなるヤツです(笑)。

[三津原氏]:かさ増し量が半端じゃないですからね(笑)。

[中村氏]:ええ(笑)。

株式会社ハル研究所取締役所長 三津原敏氏
PasocomMiniプロジェクトの仕掛け人にして、大のレトロパソコンフリークでもある。若かりし頃には多くの雑誌、書籍掲載プログラムを打ち込み、解析して腕を上達させ、職業プログラマの道へと進んだ

[三津原氏]:最初は、ゲームを遊ぶためにパソコンを買ったのでしょうか?

[中村氏]:友達には、ゲームを遊びたいから買った人がいましたけれど、プログラム組もうというのは私だけでしたね。

[三津原氏]:(最初に)プログラムを発表されたのは、何歳くらいでした?

[中村氏]:高校3年生なので、17歳か18歳です。

[三津原氏]:PC-8001を買ったのは?

[中村氏]:16歳か17歳だと思いますね。

[三津原氏]:買ってすぐに、こんな長いプログラムが作れるんですね。

[中村氏]:そうですね……とにかく、勉強するには資料が豊富だったので、それがPC-8001の良かったところです。

[三津原氏]:私は、いくら資料を見ても全然理解できませんでした(笑)。

[中村氏]:他の人よりはだいぶ後に始めたので、PC-8001に関しては資料が揃っていたのが幸いでした。PC-8001を買った途端に、PC-8801やPC-8001mkIIが出ましたけど。

[三津原氏]:「PLANET TAIZER」に関しては、最初からこういうシューティングゲームを作ろうと考えて作業を始めたのですか?

[中村氏]:最初は、PCG-8100に付属するドットエディタでカッコイイ戦闘機や基地のようなものを描いたりしていましたが、それを動かしてゲームにしようと思い、少しずつ作業していきました。

[三津原氏]:作り始めてから完成するまで、何ヶ月くらいかかりました?

[中村氏]:あまり覚えていないですが、ほぼ1カ月か2カ月だと思うんですよね。

[三津原氏]:それでこれが作れるの!?

[中村氏]:当時ですから。

[三津原氏]:マシン語を覚えて、VRAMにキャラクタを表示して……から始めて、ここまで作ったということですよね?

[中村氏]:はい。本格的なゲームは、これが初めてでした。

[三津原氏]:初めてでこれは、凄いと言うしか……。

中村晋介氏
「PiO」1984年7月号に掲載された「PLANET TAIZER」と、「I/O」1984年9月号に掲載された「ノンバーラ・パニック」がゲーム投稿時代の代表作。「ノンバーラ・パニック」は、後にMZ-1500へも移植される。作品を投稿後は、京都にあったアーケードゲーム会社「ビデオシステム」に入り、そこで数々のゲームを手がけた

[中村氏]:「PLANET TAIZER」の前に、BASIC+ほんの少しのマシン語で、そのマシン語もスクロールさせるだけのルーチンですが……そんなゲームは作っていました。

[編集部]:それは、どこかに投稿しました?

[中村氏]:徳間書店の月刊誌「テクノポリス」に一度出しました。

[三津原氏]:見事、採用されました?

[中村氏]:はい。

[三津原氏]:おお! ということは、採用率100%の人に?

[中村氏]:電波新聞社の「マイコンBASICマガジン」に、オールマシン語のゲームを出してボツになったことが一度(笑)。

[編集部]:それ完全に、雑誌のコンセプトに反してますよね(笑)。

[中村氏]:その代わり、もの凄く短いダンプリストで、こんなに短くてもゲームが走るんだというのを目指して作ったのですが。

[三津原氏]:それは落ちるべくして落ちたと(笑)。ちなみに、「PLANET TAIZER」を作る上で参考としたゲームは、あれですよね?

[中村氏]:ナムコの「ゼビウス」ですよね。みんなが「ゼビウス」のようなものを作ろう、としてやっていましたし。

[三津原氏]:目標の一つでしたよね。でも、背景と地上物を分離しづらいPC-8001で、よく作りましたよね。

[中村氏]:そうですね。当時「ゼビウス」は、地上攻撃用と空中攻撃用の2ボタンでしたけれど、それではやりにくいし面倒だし、そういうのは止めよう、両方ともショットで倒しちゃえと。自分としては画期的だと思って作ったところ、その後はゲームセンターでわりとそういうゲームが増えてきて。

「PLANET TAIZER」は、アーケード版「スターフォース」のように、地上物と空中物の撃ち分けなしで進む、縦スクロールシューティングゲーム。本来、160×100ドットしか使えないPC-8001だが、当時PCG-8100という拡張ハードを使用することで多彩なキャラクターが表示出来たほか、最大3重和音も出力が可能だった

[編集部]:もしかすると、テーカンの「スターフォース」(1984年)より先かもしれませんね。

[中村氏]:「スターフォース」は見ずに作っています。

[編集部]:実は、“初の地上空中を打ち分けないゲーム”かも?

[中村氏]:みなさん、考えることは一緒だなと思いましたね。時期もほぼ同じでしたし。

[三津原氏]:「PLANET TAIZER」に登場するキャラクターは、全部中村さんが?

[中村氏]:そうです。

[三津原氏]:モノクロとは言え、キャッチーな絵になっていますよね。だからこそ、PC-8001用タイトルと思わなかったんですよ。もしかして、PCGの内容を途中で書き換えてます?

[中村氏]:いえ、ほとんど書き換えていません。汎用で使えるキャラクターのパーツを多数作り、それを組み合わせて使っていますので、最初に定義したら書き換えていないと思います。

[三津原氏]:最初に、128キャラクターをポンと書き換えて、あとはそのまま?

[中村氏]:確か、そうだったと思います。

[三津原氏]:よく、これだけ表現力が高いキャラクターができましたよね。

[中村氏]:グラフィックエディタで遊ぶことから始まったんですよね。そこで、「ゼビウス」のような陰影を使ってキャラクターを描いてみようと思って作る→せっかく描いたから動かそう→動かしたからゲームにしよう、と、そんな感じですね。

[三津原氏]:「PLANET TAIZER」が掲載された当時、PC-8001を持っていなくて、近年になってどこかで見られないかなと思って動画サイトを探し回ったんですよ。でも見つからなくて、このインタビューでも話題が出る80mkII会に参加したら、そこで動いていた。その完成度に本当にビックリしました。

PLANET TAIZERのゲーム画面

楽しめる工夫を仕込んだ麻雀ゲームなどを手がけたアーケードゲーム時代とは

[三津原氏]:「PLANET TAIZER」と「ノンバーラ・パニック」を作ったあとは、すぐに就職されたんですか?

[中村氏]:はい。コンピュータグラフィックス系の短大に進学して、そこでアーケードゲームの会社・ビデオシステムでアルバイトがてら「ラビオレプス」を作りました。プログラムではなく、グラフィックと企画の担当でしたが。当時の、“同人ゲームっぽいゲーム”の先駆けですよね。

[編集部]:クセのあるゲームで、カルト的人気のある、ビデオシステムの代表作ですよね。

[中村氏]:あれはある意味、商業ベースに乗せてはいけない同人ゲームのノリでした(笑)。その後、「ソニックウィングス」や「スーパーバレー」を作ったりしていました。

[編集部]:“ボタン1つでできるバレーゲーム”という売り出し方をしていましたよね。

[中村氏]:あれ、売れましたね。「ラビオレプス」の前には、ゲームセンターの脱衣系2人麻雀もやっていました(笑)。その後は、彩京で「戦国エース」、「ガンバード」、「ストライカーズ1945」シリーズなどを手がけて、ずっとゲーム業界にいました。けれど、そのあとはゲーム業界があんまり思わしくなく、会社も潰れたりしまして……それで独立して、同人ゲームがネットで販売出来る市場があったので、そこでちょっとアダルト系に。今は、いろんな企画もののお手伝いなどをしています。

[三津原氏]:わりと長いことアーケードゲーム業界で活躍していたんですね。その頃はもう、趣味でパソコンは触らなくなったのでしょうか?

[中村氏]:そうですね。仕事でやり始めると、なかなか……。

[三津原氏]:私は仕事でやり始めた後でも、趣味のプログラムをしている人なのですけど、やはりそうはいかないですね(笑)。

[中村氏]:ちなみに、会社では「対戦麻雀ホットギミック」のゲーム設計も担当していたのですが、無駄自積を山に戻す仕組みで、後半になるにしたがって良い牌を自積れるようになっています。無駄自積が多いと、嫌じゃないですか。なので、コンピュータが自積切りだと判断したら山に戻す。この作業を、何巡目だったら何回戻す、というテーブルを作りました。最初の頃は、無駄自積もまあまあありなんですが、終盤になるに従いほぼ無駄自積がなくなっていく。

[編集部]:それは、コンピュータ側が?

[中村氏]:いえ、自分側が。「ホットギミック」は対戦麻雀なので、人対人で無駄自積があると嫌ですよね。なので、まったく関係ない自積切りになる牌は戻しちゃおうと。ただその中で、見た目は無駄自積だけれども戻さない牌というのもあり、それは相手のアタリ牌だったり、鳴く可能性のある牌など。そういう牌は無駄自積とみなさない、という感じで組んでいったところ、結果自分が進みたい役へ一直線でガンガン揃うように(笑)。オチとしては、清一色がものすごくやりやすくなりまして……無駄自積を戻していれば、当然そうなりますよね(笑)。

[編集部]:ということは、自積を即切りせず1巡回すと?

[中村氏]:手に、くっつきそうな牌があるなら無駄自積ではないので戻りません。なので、三色を作ろうと思ったら、その材料を残しておくとくっつきやすいです。

[編集部]:そういうルーチンもあるんですね。

[中村氏]:狙った通りになるので、結局最後は清一色に。

[三津原氏]:それはそれで、気持ちの良い麻雀が打てそうですよね。

[中村氏]:無駄自積を繰り返して流局になるよりは、どちらかが和がったほうが楽しいので。最初に出た対戦麻雀は「ファイナルロマンスR」でしたけれど、実は後から対抗して「対戦麻雀ホットギミック」を出すにあたって、大学のプロレス同好会に頼み、負けた方が変なプロレス技を食らうという罰ゲーム画面が表示される、という演出をしたんですよ(笑)。当時で言えば、同人ゲーム系のノリを前面に出す会社でしたから。それらを作る時にも、最初は紙の仕様書を作り“こういうゲームにしてください”としていたのが、「ソニックウィングス」からは“スクリプトを書きますので、スクリプトインタプリタを作ってください”と。それで敵の動きなどを全部スクリプトで書いていったことで、仕様書を書かなくて済むようになりました。

[編集部]:それにしても、「戦国ブレード」はホントに難しかったです。

[中村氏]:横画面というだけで避けるのが難しくなるんですけど、それでいて縦スクロールシューティング並みに弾が飛んできますので。

[三津原氏]:今回、「PasocomMini PC-8001」に収録された作品の作者の方々に話を聞いて回っていますけれど、中村さんは珍しくゲーム業界にいらっしゃいますよね。実は、ゲーム業界にいる人の方が探しにくいんです。八方手を尽くしたものの痕跡が見つからず、さあ困ったぞと。私は任天堂系列に知り合いが多いのですが、セガ系列やソニー系列にはあまり多くなく……そこでまたも80mkII会に「PLANET TAIZERの作者を知りませんか?」と打診したところ、その日のうちに「繋がっている人が知り合いにいます」という報告が届き、ようやく中村さんと繋がれました。ホント大変でした(笑)。

[中村氏]:「スーパーバレー」を一緒に作っていた人からの紹介でした。

今明かされる、「PLANET TAIZER」、「ノンバーラ・パニック」開発秘話

[編集部]:それにしても、「PLANET TAIZER」を初めて見た時には、PC-8001でPCGを使っているとはいえ、あの時代では異次元の超高速スクロールシューティングじゃないですか。信じられなかったです。

[中村氏]:実はこれ、スクロールしていないんですよ。地上物と横線が動いているだけです。

[三津原氏]:それ、マップのデータとかはどうしたんですか?

[中村氏]:地上物の配置データと横線がどんな感じで現れるかだけデータにして、それを流しています。

[三津原氏]:なるほど、背景をずっとスクロールさせているわけじゃないんですね。

[中村氏]:PC-88用の「アルフォス」を解説した記事がありまして、“PC-88でVRAM1枚とはいえスクロールなんか遅くてやってられないので、なるべく縦線や縦の道を描いて、所々ある横の道を移動させればスクロールしているように見える”と森田(和郎)さんが。実際、キャラクターベースとはいえバカ正直にスクロールさせると、やってられないくらい遅いんですよね。なので、そういう記事を参考にしました。

[三津原氏]:ホントに、諸先輩方の集大成を作ったという感じなんですね。工夫した部分は?

[中村氏]:一番工夫したのは開発環境ですね。PC-8001mkIIを使い、BASIC ROMの裏側にある領域にソースを入れて、全部を一発でアセンブルしてバイナリを吐き出す。それをやるのにキャリーラボさんの「BASE-80」を解析して、BASIC ROM内を呼んでいるところを全部リストアップ→パッチを当ててRAM/ROMを切り替えてから呼びに行く→その後に戻す、と全部書き換えました。自分が書いたプログラムじゃないし、こんなことをして動くのかなと思ったのですけど、それがバッチリ動いた時には感動しました(笑)。

[三津原氏]:「BASE-80」は、ニーモニックの表記が簡単ですよね。

[中村氏]:すごく分かりやすいです。

[三津原氏]:BASICライクに、“A=A+1”のような書き方ができるんですよね。“ADD A,1”とかそういうのではなくて。

[中村氏]:勝手に変換してくれるんですよね。

[三津原氏]:「ハイドライド」シリーズの作者であるの内藤さんも、BASEを使っているんですよね。おかげで、移植性が悪くて悪くて仕方なかったらしくて、各機種作り直しと言ってましたね。

[中村氏]:あー(笑)。私も移植時に、BASE-80から普通のザイログアセンブラに。

[三津原氏]:ちなみに、PC-8001用の「ノンバーラ・パニック」も「BASE-80」ですか?

[中村氏]:そうです。

「ノンバーラ・パニック」は、固定画面のアクションパズルゲーム。PCGに対応した美しいキャラクターが表示されるので、パッと見ではPC-8001用タイトルに思えないほど。難易度は若干高めな代わりに、クリアできたときの気持ちよさもひとしお

[三津原氏]:でも、MZ-1500に移植する時は変更したそうですけれど、「BASE-80」を使っていると普通のアセンブラ、ザイログのコードを忘れちゃいません?

[中村氏]:“これはこれに対応している”というのが分かりやすかったので、大丈夫でした。

[三津原氏]:「PLANET TAIZER」、「ノンバーラ・パニック」どちらもPCGを使用してゲームを作っていますが、PCGを使わないゲームを作ったことは?

[中村氏]:ないですね。

[三津原氏]:絵から入るスタイルなのでしょうか?

[中村氏]:そうですね。160×100ドットはなかなか使いづらいので。

[三津原氏]:「PLANET TAIZER」は、キャラクターを作ったのでゲームにしたとおっしゃいましたけれど、もしかして「ノンバーラ・パニック」も先にキャラクターありきでした?

[中村氏]:そうです。

[編集部]:「ノンバーラ・パニック」は、キャラが地味ですよね(笑)。

[三津原氏]:でも、色がキャラクターの上下で分かれているんですよ。アトリビュートの制御は自分でやっていたのですか?

[中村氏]:これは、以前に工学社の「マイコンゲームの本4」で掲載されていた、中村光一さんの高速カラールーチンです。スペースマウスも参考文献に入っていますが、こちらは芸夢狂人さんの発表した乱数ルーチンを使っているからですね。

[三津原氏]:ちなみに、「PLANET TAIZER」はカセットサービスをしていましたか?

[中村氏]:PCG専用タイトルは、カセットサービスをしてもらえなかったんです。

[三津原氏]:なんですって!(笑) もったいない……「PLANET TAIZER」なんて、絶対売れたと思うんですよね。

[中村氏]:当時も誰かにそんな感じのことを言われたような? あまりにも昔過ぎて覚えていませんが。

[三津原氏]:あれ?芸夢狂人さんのPCGタイトルも、カセットサービスされてないんでしたっけ?

[編集部]:されています。「LUNAR CITY SOS!!」であれば、「LUNAR CITY SOS!!」と「PCG LUNAR CITY SOS!!」の2本が存在します。PCGなし版もあったから大丈夫だったのかもです。

[三津原氏]:ところで、「PLANET TAIZER」の後に「ノンバーラ・パニック」を作っておられますが、この間はどのくらい空いていました?

[中村氏]:掲載号が7月号と9月号なので、かなり近いですね。「PLANET TAIZER」が終わってから、すぐに作ったはずです。

「MZ-1500活用研究」を見ながら、当時の思い出に花を咲かせる二人

[三津原氏]:「ノンバーラ・パニック」のMZ-1500版は?

[中村氏]:(自分で手がけましたが)音楽は別の人に作ってもらったと思います。

[三津原氏]:編集部からの依頼だったんですか?

[中村氏]:そうですね。MZ-1500とアセンブラを送ってもらい、移植作業をしました。当時、QuickDiskは速い! と思っていたのですが、送ってもらったアセンブラがソースを少しずつ読み込むタイプのヤツで……QuickDiskは全部読み込むのも、ちょっとリードするのも必ず8秒かかるから、分割されているのを読むと、ずっと待たないといけない(笑)。

[三津原氏]:高速なカセットテープみたいなものですしね、シーケンシャルアクセスですし。

[編集部]:MZ-1500は、元々PCGが載っているので移植しやすかったのでは?

[中村氏]:確かに移植しやすかったです。そう考えると、手がけたのはPCG対応作品ばかりですね。だから、ドット単位で動いたりスクロールしているのを見ると、すごいなと思います。

[編集部]:そういえば、「PLANET TAIZER」で気になるのは、なぜゲームの開始番地(マシン語を実行する際のスタートアドレス)が“ABCD”なんでしょうか?

[中村氏]:覚えやすいように(笑)。

[三津原氏]:狙って、この場所! とするのは面倒くさそうですよね。

[中村氏]:最初から決めてれば大丈夫です。というか、途中からでも“この番地にしよう”と思ったら、そこを空けておけばできます。

[編集部]:でも、「ノンバーラ・パニック」は全然違う番地。

[三津原氏]:“C9B0”です。

[中村氏]:それも、何か意味があるような気がしてきました(笑)。ちょっと覚えていませんが……。

[三津原氏]:そういえば、中村さん自体は、他の人のゲームを入力して遊んだことはあります?

[中村氏]:めちゃめちゃやってました。バックナンバーを友達から手に入れて、打ち込んでいました。今風太さんが活躍していた頃は一読者で、芸夢狂人さんの活躍していた頃をバックナンバーで知りました。

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[三津原氏]:「PLANET TAIZER」は、そもそもタイトルが格好いいなと思ったのですけれど、「PLANET TAIZER」の“TAIZER”はどんな意味ですか?

[中村氏]:単なる地名なんですよね、生まれ育った地名。京都府北部にある、京丹後市間人(きょうたんごし・たいざ)かな?

[三津原氏]:なぜ地名を付けようと思ったんですか?

[中村氏]:横棒(ちょうおん)にすれば、カッコイイかなと思ったので(笑)。

[三津原氏]:たいざ……タイザー、なるほど(笑)。ちなみに、「ノンバーラ・パニック」の“ノンバーラ”も?

[中村氏]:町かどうかは覚えていませんが、京丹後市乗原(のんばら)という地名からです。

[三津原氏]:中村さんが開発するゲームは、だいたい地元の地名が付く。

[中村氏]:今、「PLANET TAIZER」掲載号の原稿を読んでいたら、高校生らしいノリが……宇宙歴が8086年ですし、敵は惑星ナムカになってますね(笑)。どうみてもナムコですね。

[三津原氏]:「PLANET TAIZER」にも“ノンバーラ”は出てきますね。フデシーというのは?

[中村氏]:これも京丹後市後町筆石(ふでし)という地名で、侵攻していく惑星をドンドン並べていたのですが、それが近所の地名になってます。

[三津原氏]:アミノンも?

[中村氏]:それも近所です(笑)。京丹後市網野町(あみのちょう)。

[三津原氏]:これ、近所の人が見たら「あっ!?」と思いましたよね。地名は作りながら付けていったとして、ゲームのルールはいつ考えるんです?

[中村氏]:作りながらですね。

[三津原氏]:作りながら!?

[中村氏]:わりとそうですよ。

[三津原氏]:先に“こんなゲームを作ろう”があるのではなく?

[中村氏]:遊びながらです。作って遊びながら何かを加えていって、また作り足して遊びながらまた加えていって……と。

[三津原氏]:そういう作り方をすると、発表した時には他の人が遊べないくらいマニアックな作品になるケースが多いんですが……確かに、「ノンバーラ・パニック」は難しかったですが(笑)、でも、その辺のところがうまくいってるのは、何か気をつけていたことが?

[中村氏]:分かりやすくはしようと思っていました。ただ、バランスとしてはギリギリだと思います。実際に、ずいぶん経ってから自分でプレイすると、難しいと思いますから(笑)。ほかに、自分で遊んで楽しいものにするというのはこだわっています。

「PLANET TAIZER」「ノンバーラ・パニック」どちらも、中村氏が当時住んでいた京都府京丹後市近辺の地名が多数盛り込まれているそうだ

[三津原氏]:デバッグ以外では、だいぶやり込みます?

[中村氏]:はい。楽しくなるようにします。結果的には、難しくなりますが(笑)。

[三津原氏]:作った作品は、周りの人に遊ばせてフィードバックをもらったりもしました?

[中村氏]:それはなかったです。

[三津原氏]:ということは、難易度調整は自分が基準に?

[中村氏]:はい。仕方ないですよね、同じ機種を持ってないと遊べないですし。

[三津原氏]:高校時代、コンピュータ関連サークルには入っていましたか?

[中村氏]:高校の時は物理部があって、そこで顧問の先生がPC-8801を買ったので、それにみんな集まってました。その後しばらくしてPC-9801を買った友人がいたんですが、ゲームセンターの「パックマン」を見ただけで、いきなりマシン語でほぼそのまま移植したんですよ。その彼は凄いんですが、ゲーム作りはその後、何もしてないんですよね。

[三津原氏]:実は有名人だったり?

[中村氏]:そんなことはないのですが、センスだけで作っちゃう人がいるんだなあと思い、ちょっとビックリしました。

[三津原氏]:中村さんも「PLANET TAIZER」など、輝かしいタイトルを作っているかと。

[中村氏]:そうですね(笑)。

[編集部]:開発はPC-8001mkIIを使用したということですけれど、専用ソフトは何も作らなかったんですか?

[中村氏]:そうですね。ゲームでちょっと遊んだりはしましたけれど。

[三津原氏]:なぜ最初に、PC-8001を?

[中村氏]:最初は、VIC-1001(コモドール社)とPC-8001の2択だったんです。最終的には、参考資料が多いのと、有名なのでPC-8001に。

[編集部]:でも、買ったのはPC-8001mkIIだったんですよね?

[中村氏]:一番最初はPC-8001のPCGセットでした。

[編集部]:それで、途中でメモリが足りなくなりPC-8001mkIIに買い換えたんですね。PCGは共通でしたっけ?

[中村氏]:違います。

[編集部]:ということは、PCGも買い直し?

[中村氏]:買い直しました。当時、なぜお金があったかというと……お昼ご飯代としてもらっていた500円を、ほぼ食べずに貯めていました(笑)。

[編集部]:でも、一ヶ月で15,000円ですよね、1年で18万円にはなりますが……。

[中村氏]:ある程度、安くは買った気がするんですよね。PC-8001mkIIが出る直前の頃というのもありましたし。

[編集部]:お昼はどうしていたんですか?

[中村氏]:夜まで我慢ですよ(笑)。夏休みは、アルバイトで稼いでいました。

若き日の三津原所長が雑誌に掲載されたプログラムを見て抱いた疑問が、次々と中村氏にぶつけられた

コンテストに入賞して、海外視察に旅立ったことも

[編集部]:のちにPC-8001mkIIを買うわけですが、PC-8001と比べてメモリが倍増したことで、作業は捗りました?

[中村氏]:そうですね。長いプログラムが書けますからね。

[編集部]:あの時代の32kbytesと64kbytesは、そこまで違いますか。

[三津原氏]:しかも、一括アセンブルとおっしゃってましたよね。最初に設計して、狙ったものがポンと完成するのは分かるんですが、作りながら変更していくとこんがらがりそうです。

[中村氏]:マシン語を覚えながら作った「PLANET TAIZER」に関しては、わりとそうだと思います。

[三津原氏]:あれ? 掲載されている「PiO」の文章を読むと“3回にわけてアセンブラした”と書かれていますね。1つ目のプログラムが600行、2つ目が900行、3つ目が200行と書いてあります。

[中村氏]:それなら3つなのかな? でもなおさら、絶対に増設しただけのPC-8001では無理。裏RAM使って3回アセンブルなんて。

[編集部]:時期的に、FDDは使わなかったんですか?

[中村氏]:高速カセットインタフェースを使い、7,000ボーでやってますね。

[編集部]:7,000ボー! 信頼性はどうでした?

[中村氏]:わりと大丈夫でした。

[編集部]:PC-8001は基本600ボーなので、約12倍。12分のデータが1分で読めるとは、当時とすれば天国ですよね(笑)。

PC-8001は、カセットテープとのやりとりは600ボーで行われていた。大雑把な速度としては、1分間に約4kbytesほどの読み書きができる程度。これが7,000ボーでできたのだから、当時としては驚くべき速度だ。写真は、データを保存するために当時使われていた、データレコーダとカセットテープ

[中村氏]:それがなかったら、やってられないくらいでした(笑)。

[編集部]:7,000ボーの速さを一度、体感してみたいですね。

[三津原氏]:音がどう聞こえるのかも気になります。

[中村氏]:他に、「BASE-80」は一行に命令を複数書けるマルチステートメントが使えたので、スクロールさせることなく読めたのも便利でした。今となっては、マルチステートメントを使うと読みにくくなりますが、ざっと見られましたので。

[編集部]:当時は1画面内で、どれだけ見られるかでしたよね。

[中村氏]:そうです。

[三津原氏]:他に、当時と言えば何がありました?

[中村氏]:当時は、プログラムを組むのが楽しかったですね。

[三津原氏]:中村さんの場合は、絵を描くのも好きだし、相乗効果ですよね。

[中村氏]:まず、絵を描いて楽しいし、プログラムを書いても楽しい。

[三津原氏]:好物が2つですね(笑)。そのあたりのところで、凄い推進力があったということなんですね。

[中村氏]:結果的に、そういう業界へ進みましたしね。

[三津原氏]:でも、作るのは楽しいけれど、リターンが今ひとつだった(笑)。

[中村氏]:確かに、「ノンバーラ・パニック」がPCG専用なので、カセットサービスができないという感じのことを言われました気がします。カセットで売ることができなかったので、代わりに「MZ-1500活用研究」に移植版を載せてほしいと言われたような? 結果的に、「MZ-1500活用研究」が発売されて、そこに移植版「ノンバーラ・パニック」が掲載されたので、それで原稿料をもらいました。もちろん、「PiO」に載った「PLANET TAIZER」もページ単位で原稿料をもらいますから、これだけ長いのでそれなりに入りました。

[三津原氏]:「I/O」「PiO」のダンプリストは、「PLANET TAIZER」の2列だと長くなりますが、「ノンバーラ・パニック」の3行だと……。

[中村氏]:ページ数が少なくなるので、ちょっと厳しかったですね(笑)。

[三津原氏]:「ノンバーラ・パニック」は、“I/Oプログラム・コンテスト”があるから作ったのでしょうか?

[中村氏]:製作に取りかかっている時に、コンテストがあると知ったので、そちらに出したかと。

[三津原氏]:コンテストがあるから作ろうではなく、たまたまタイミングが合ったんですね。

[中村氏]:コンテストの2回目っぽいものがあったんですが、「ノンバーラ・パニック」をMZ-1500に移植する時に、コンテストへの応募という形にはしなかったんですけれど、こちらも入賞ということにしてもらいました(笑)。副賞がサンフランシスコ旅行だったので、他に入賞した二人と一緒にサンフランシスコに行きました。

[三津原氏]:一週間くらいですか?

[中村氏]:かな? 見てきたのはゲームショーかパソコンショーで、当時Appleの「Macintosh」が大々的に発売される時期ということで、それを見に行った感じですね。

[三津原氏]:戻ってきたら、レポートを書くんですよね?

[中村氏]:そうです。

[三津原氏]:今から「I/O」を探せば、そのレポートが出てきそうですよね。そういうページを見ていると、たまに「あれ、あの作者が書いている?」というのがありますし。

次回作はシューティング? アクション? 対戦麻雀!?

[編集部]:ところで、次回作はいつ出るんでしょうか? 「ノンバーラ・パニック」の最後に「今度のゲームは凄いぞ!」と書いてありますが(笑)。

[中村氏]:多分、何かを作っていたと思うんですが、途中で止めたんですね(笑)。

[三津原氏]:何用ですか?

[中村氏]:確かまだPCGで作ってたと思うので、PC-8001+PCGだったかと。

[編集部]:今の時代なら、ここにPCG(PasocomMini PC-8001)もあるし、新作どうですか? 「PLANET TAIZER2」なんて完成したら、当時のユーザーは涙を流して喜ぶと思いますが(笑)。今や、Windows上のエミュレータで開発出来てしまうので。

[三津原氏]:しかも今なら、コンパイラが使えるかもしれないですよね。

[編集部]:「ノンバーラ・パニック」は、「PLANET TAIZER」の続編でしたよね。

[三津原氏]:ということは、「ノンバーラ・パニック」で敵を退治した後の続編が必要かもしれませんね!

[編集部]:今度は麻雀?

[三津原氏]:原住民との麻雀!

[中村氏]:いやー、あまりにも大変なので(苦笑)。

【本日20時より緊急生配信】「PasocomMini PC-8001」冬の大型アップデートを三津原所長が語る!

 本日(12月3日)、「PasocomMini PC-8001」の大型アップデートが発表されました。この対談でも話題に上った「PLANET TAIZER」、「ノンバーラ・パニック」が追加されるなど、見逃せない内容です。これを記念し、ハル研究所取締役所長・三津原敏氏と、PasocomMini PC-8001開発担当ディレクターの郡司照幸氏をお招きして、このアップデートの詳細について伺う生配信を本日20時よりお届けします! 「PLANET TAIZER」、「ノンバーラ・パニック」のプレイデモやアップデート手順解説、PasocomMini PC-8001に関しての質問コーナーなど、盛りだくさんの内容でお届けする予定です。司会は「ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・マイコン」たちの佐々木 潤氏です。

ハル研所長のパソコンミニ対談 連載一覧



著者: " -- akiba-pc.watch.impress.co.jp "

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ゲーミング

SwitchとPCの一台二役。7型ゲーミングPC「OneGX1」レビュー –

Akane Yamazaki

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投稿者: ” — japanese.engadget.com

OneGX1

中国One-Netbookの最新UMPC「OneGX1」。日本国内でも正規代理店のテックワンが8月中旬に発売予定で、7月末現在、予約を受け付けています。

今回、そのOneGX1をテックワンから実機をお借りしたのでさっそくチェックしてみました。なお、借りたのはプロトタイプのため、細部が製品版とは異なる可能性があるとのこと。

OneGX1は、7インチディスプレイ(1920 x 1200)のUMPC。その特徴は、Nintendo Switchのように分離できるコントローラーです。左右のコントローラーを1つのゲームコントローラーとしても使えますし、左右それぞれを別々に持って、2人でゲームをプレイすることも可能です。

OneGX1
▲コントローラーがないと、見た目は一般的なUMPC

コントローラーを装着していないと、一般的なUMPCのように見えますが、そこはゲーミングPCを名乗るだけあり、背面の排気口はUMPCとしてはかなり大型です。ファンの音も比例して大きく、静かな環境での利用には注意が必要です。

OneGX1
▲よくあるゲーミングPCっぽい背面
OneGX1
▲吸気口は底面に備える
OneGX1
▲インターフェースは、背面にPD対応のUSB Type-C(3.2 Gen2)とUSB-Type-C(3.0)、USB Type-A(3.0)、3.5mmイヤホンジャック

なお、製品には45WのPD対応アダプタが付属しますが、モバイルバッテリーからの充電も行えました。

OneGX1
▲5V/9V/12V/15V充電をサポートしている
OneGX1
▲右側面にmicroHDMI出力端子。フルサイズのHDMI端子がほしかったところですが、さすがに実装スペースが厳しかったのだろう

左側面にはmicroSD兼用のSIMスロットがありますが、SIMカードを搭載できるのはLTEモデルのみです。

OneGX1
▲トレイを見るとデュアルSIMのような記載があるが、利用できるのは片側のみ
OneGX1
▲前面はメッシュ風の加工ですが、1か所だけマイク穴(?)が紛れている。7インチと小型ながら厚みは21mm。
OneGX1
▲OneMix 3S(左)、OneGX1(右)。8.4インチのOneMix 3Sと並べてみると、一回り小さいのがよくわかる
OneGX1
▲重さは実測で645.4g。Wi-FiモデルはLTEモデルよりも約20g軽い

7インチということもあり、キーボードはかなり窮屈。アルファベットキーのキーピッチは14mmほどです。適度にクリック感もあり、キーボードそのものは悪くないのですが、ホームポジションに指を置くのも厳しいので、ブラインドタッチは難しいでしょう。また、左ShiftやEnterなど、両端のキーを押すとキーボードが若干たわむのが気になりました。

手前側には光学式のポインティングデバイスとマウスボタンがあります。上部中央で光っているのは電源ボタン。残念ながら指紋センサは非搭載です。

OneGX1

数字キーが小さいのも気になるところ。キーボードを利用するゲームでは、数字キーを多用するものもありますが、正直かなり打ちにくいと感じました。あくまでもキーボードはチャットなどの補助用で、ゲームはコントローラーを利用するという感じに割り切ったほうが良さそうです。

OneGx1
▲ブラインドタッチはかなり厳しい
OneGX1
▲キーボードが光る。ゲーミングPCらしい仕様だ

コントローラーはBluetooth接続

OneGX1の特徴は、なんといっても着脱可能なコントローラーです。

OneGX1

このコントローラー、「Nintendo Switch」のように本体に取り付けると充電し、取り外すとBluetooth接続に……というようにも見えますが、実際には本体には取り付けられるだけで、電気的な接点はありません。装着した状態でも常にBluetooth接続を行います。

これは試作機だからかもしれませんが、左右のコントローラーを別々にペアリングする必要がありました。PC上では、2つのコントローラーが同時に接続されている状態です。

OneGX1
▲接合部には電気的接点などはなく、単にはめられるというだけの状態
OneGX1
▲本体はアルミ削り出しなものの、コントローラーはプラスチック。少々安っぽさを感じる
OneGX1
▲市販時には、2つのコントローラーを繋げるマウントアダプタも用意される
OneGX1
▲底面のゴムカバーを外すと充電ポート(USB Type-C)がある

また、充電はコントローラー毎に行う必要があり、少しわずらわしさがあります。

操作感は悪くなく、ゲームも問題なくプレイできました。ただ、本体にコントローラーを装着すると重さが重さが760gを超えるので、両手で抱えてプレイするのは正直きついです。机に肘をついて操作するなら問題ないと思いますが、Nintendo Switch(約400g)のようにベッドにあお向けになってプレイするのは厳しいでしょう。

OneGX1
▲横方向のサイズ感はNintendo Switchとほぼ同じ

PC版のSwitch的な役割を果たす存在

OneGX1は第10世代のCore i5-10210Yを搭載。GPUはオンボードでIntel UHD Graphics 615。RAMは8GBと16GBの2モデルありますが、今回試用したのは16GBモデルです。

さすがにi5ともなると、アプリやブラウザの起動などでもたつきを感じることはなく、キーボードが小さい(そして画面が小さい)ことを除けばストレスなく利用できます。

ゲームに関しても非力なマシンですと、そこそこ動作が重いMinecraft Dungeonsも、多少カクツキが気になるものの、プレイ自体は問題なくできました。敵モブが少なければ50FPS前後、敵モブが集まると15FPS前後になるといった具合です。

ただこのゲームの場合、キーボード操作では、アイテムを使用するときに数字キーを使います。先にも書いた通り数字キーが小さいため、その部分はかなり操作がしづらいです。やはりゲームはコントローラーが必須でしょう。

OneGX1
▲Minecraft Dungeonsはプレイできるものの、キーボードでの操作は厳しい

試しにベンチマークをとってみたところ、CINEBENCH R20が「965pts」、PCMark 10が「2842」、3DMark(TimeSpy)が「358」という結果でした。

CINEBENCH
▲CINEBENCH R20
PCMARK 10
▲PCMark 10
3DMark
▲3DMark
OneGX1
▲ドラゴンクエストIX ベンチマークは「7127」でとても快適

ゲーミングUMPCをうたうものの、統合GPUしか搭載していないためグラフィック性能は低めです。ライバルとなるGPD Win MAXとは違い、外部GPUの利用もできないため、高いグラフィック性能を求められる最新AAAタイトルなどは厳しいでしょう。

その半面、さほどグラフィック性能を必要としない軽いゲームであればどこでも気軽にプレイは可能でしょう。LTE対応モデルなら自前で通信もできますし、専用コントローラーを併用すればPC版のSwitch的な役割を果たすのでゲームがはかどりそうです。

※訂正:初掲時、クラウドファンディングを実施中としていましたが、クラウドファンディングは実施しておらず、予約を受付中です。お詫びして訂正いたします。


関連リンク:OneGx1 | One-Netbookストア




著者: ” — japanese.engadget.com

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ゲーミング

懐かしのMac OS 8を再現するエミュレータ公開。macOSやWindows等のクロスプラットフォーム対応 –

Akane Yamazaki

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Mac OS 8

アップルが1997年にリリースしたMac OS 8のクロスプラットフォーム向けエミュレータ「macintosh.js」が公開されました。本アプリを開発および公開したのは、かつてWindows 95を現代のマシン上に丸ごと再現したSlack所属の開発者Felix Rieseberg氏です。

本アプリはMacがPowerPCアーキテクチャに切り替えられる前のモトローラCPUを搭載したQuadra 900(1991年発売)ごと、Electronベースでエミュレートしたもの。Windows、macOSおよびLinux上でスタンドアローン動作します。

単体のOSだけあってもやれることは限られていますが、本アプリには1997年のMacWorldデモCDから、様々なソフトがプレインストールされています。「オレゴン・トレイル」や「シヴィライゼーション2」といったゲームのほか、Adobe Photoshop 3やPremiere 4, Illustrator 5.5, StuffIt Expander、Apple Web Pageといった実用アプリや試用版も同梱。またホスト側のマシンを介してファイルを直接転送したり、ディスクイメージをマウントして外部データの受け渡しもできます。

ただWebに関しては仕組みが約30年前とは全く異なっているため、今ではGoogleを開くことさえできないとのことです。一応はInternet ExplorerやNetscape(いずれも当時品)を「Web共有サーバー」とともにインストールが可能とされています。

アップルのOSをそのまま再現ということで、気になるのは権利関係でしょう。ライセンスは「教育目的でのみ」提供とされているものの、アップルの承認は受けていないと述べられています。

とはいえ、動作環境の1つであるmacOS Catalina上では全てのアプリはアップルの公証が必要とされているため(2020年2月以降)、おそらく同社も黙認しているはず。もっとも表だって公認されているわけでもないので、欲しい人は早めにダウンロードしておく方がいいかもしれません。

Source:GitHub



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ゲーミング

Acer Predator Triton 500レビュー:素晴らしいゲーミングラップトップ。でも高すぎる。(ギズモード・ジャパン) –

Akane Yamazaki

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良いんだけど、凄く惜しい

タワー型デスクトップの代用になるくらい高性能なゲーミングラップトップは数多くあり、Acerのシリーズも例にもれず優秀でした。ただ、他に比べてどうしても完璧というわけには行かず、それは今回のAcer Predator Triton 500にも言えるようです。米GizmodoのJoanna Nelius氏がレビューしています。

【全画像をみる】Acer Predator Triton 500レビュー:素晴らしいゲーミングラップトップ。でも高すぎる。

たとえ旅行用に必要でなくても、ゲーミングラップトップは非常に便利です。デスクのスペースをあまり取らないし、モニターの位置を気にしたり、周辺機器のコードの長さが足りるか気にしながら、タワー型デスクトップから溢れるRGB照明を一番自慢しやすい角度を考える必要もありません(私から言えるのは、L字型のデスクはデスクトップPCにとってベストとは限らないということです)。ただ、その利便性のために払う値段は安くありませんし、スペック次第ではゲーミングラップトップはかなり大きかったり、高熱を発したり、その両方だったりします。つまりスペックだけでなく、デザインや放熱などもブランドやモデルの差別化に影響します。これはAcerの最新のPredator Triton 500も例外ではありません。

AcerのPredatorシリーズの出来は過去数年、イマイチ完璧とは言えませんでしたが、ライバルと比べてもかなり優れた点はありました。今回のTriton 500は、一歩間違えれば「軽くてポータブル」から「巨大な電子レンガ」になるところでしたが、Max-Qデザインとテンキーレスのキーボードのおかげでスマートな見た目をキープしました。MSIのGS66 Stealthなどはより低価格ですが、Tritonを買うということは、優秀なデザインとハイエンドのデスクトップの代わりにもなれるスペックの、高さ0.7インチ(17.9mm)で4.9ポンド(2.2kg)のマシンが手に入るということなのです。

Acer Predator Triton 500 (2020)

これは何?:第10世代のIntelプロセッサとNvidia GeForce RTX Superグラフィックスカードを備えた、Acerの最新Predator Triton 500

価格:2,200ドル(約23万円。レビュー用のは2,500ドル、約27万円)

好きなところ:クールなボディ、良いパフォーマンス、クリーンで控えめなデザイン、DTSサウンド

好きじゃないところ:指紋がつきやすい、たまにCPU速度が制限される、キーボードライトのバグ

Triton 500は先代よりも僅かに控え目なデザインになっています。「Predator」ロゴはクラムシェルのトップから外されましたが、メタリックブルーの線で描かれたロゴだけが残りました。このロゴは起動する時に光ります。キーボードのライトの色は自由に変更でき、完全に切ることもできます。ブラックメタリックのボディは、Asus ROG Zephyrus G14のホワイトボディの美しさを忘れさせてくれます…手で触るまでは。Predator Triton 500は、とにかく指紋を集めてしまいます。しかも、普通の布で拭くだけではダメで、レンズクリーナーなどでしっかり拭き取る必要があります。

しかし、前述の通りもっと重要なのはパフォーマンスと放熱です。構成するデバイスの優秀さのおかげで、このゲーミングラップトップは素晴らしい性能です。より安いStealthの方がいくつかの分野で秀でることもありましたが(Triton 500は米Gizmodoの電池耐久力テストで3時間26分となりましたが、Stealthはそのほぼ倍持続しました)、パフォーマンスの点においてはTritonはガッカリさせません。

著者: ” — news.yahoo.co.jp

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