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【Hothotレビュー】実売1万5千円でCore i7と肩を並べるAMD「Ryzen 3 3300X」 –

Akane Yamazaki

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投稿者: ” — pc.watch.impress.co.jp

 AMDは、第3世代Ryzenのエントリーモデルである「Ryzen 3 3100」および「Ryzen 3 3300X」と、製造プロセスを12nmに変更した6コア12スレッドCPU「Ryzen 5 1600(AF)」の3製品について、5月中の発売を予定している。

 今回、1万円前後の価格帯に投入されるこれら3製品について、発売に先立ってテストする機会が得られたので、ベンチマークテストを使ってその性能を確認してみた。

Zen 2ベースの4コア8スレッドCPUと、Zen+ベースの6コア12スレッドCPU

 今回テストする3種類のCPUのうち、Ryzen 3 3100とRyzen 3 3300Xは、Zen 2アーキテクチャを採用した第3世代Ryzenの4コア8スレッドCPUで、Ryzen 5 1600(AF)は12nmプロセスで製造されたZen+ベースの6コア12スレッドCPU。いずれもSocket AM4対応のCPUで、TDPは65W。

 販売価格は、Ryzen 3 3100が99ドル、Ryzen 3 3300Xが120ドル。Ryzen 5 1600(AF)の販売価格についての公式情報は得られていないが、Ryzen 3 3100およびRyzen 3 3300Xとともに、1万円前後のエントリークラスに投入されるようだ。

【表1】AMD Ryzen 3 3100/3300XとRyzen 5 1600(AF)のおもな仕様
モデルナンバー Ryzen 3 3100 Ryzen 3 3300X Ryzen 5 1600 (AF)
CPUアーキテクチャ Zen 2 Zen 2 Zen+
製造プロセス 7nm CPU + 12nm I/O 7nm CPU + 12nm I/O 12nm
コア数 4 4 6
スレッド数 8 8 12
L2キャッシュ 2MB 2MB 3MB
L3キャッシュ 16MB 16MB 16MB
ベースクロック 3.6GHz 3.8GHz 3.2GHz
ブーストクロック 3.9GHz 4.3GHz 3.6GHz
対応メモリ DDR4-3200 (2ch) DDR4-3200 (2ch) DDR4-2667 (2ch)
PCI Express PCIe 4.0 x24 PCIe 4.0 x24 PCIe 3.0 x24
TDP 65W 65W 65W
対応ソケット Socket AM4 Socket AM4 Socket AM4
付属CPUクーラー Wraith Stealth Wraith Stealth Wraith Stealth
価格 99ドル 120ドル 不明

製造プロセスが12nmに変更されたRyzen 5 1600(AF)

 Ryzen 5 1600(AF)は、第1世代Ryzenの6コア12スレッドCPUであった「Ryzen 5 1600」のマイナーチェンジモデルという位置付けの製品だ。製品名の(AF)は、マイナーチェンジに伴って変更されたOPN(YD1600BBAE → YD1600BBAF)の末尾2文字とリンクしている。

Ryzen 5 1600(AF)。

Ryzen 5 1600(AF)のCPU-Z実行画面

 Ryzen 5 1600(AF)で変更されたのは「製造プロセス」と「付属CPUクーラー」の2点。初代のRyzen 5 1600はZenアーキテクチャに基づいて14nmプロセスで製造されていたが、Ryzen 5 1600(AF)は12nmプロセスに変更されており、CPU-ZでもZen+を採用したPinnacle RidgeベースのCPUであると認識されている。

 付属のCPUクーラーは、Wraith SpireからWraith Stealthに変更された。Wraith StealthはWraith Spireをそのまま低背化したようなCPUクーラーで、おもにTDP 65WクラスのCPUに採用されている。

Wraith Stealth。TDP 65Wモデルの純正クーラーに採用されており、Ryzen 3 3100とRyzen 3 3300Xにも付属する

アルミニウム製のシンプルなヒートシンクを採用。ベース面にはサーマルグリスが塗布されている

 先に紹介したRyzen 3 3100やRyzen 3 3300Xよりコア数は多いRyzen 5 1600(AF)だが、旧世代のアーキテクチャを採用した製品であるため、クロック当たりの処理性能で劣り、第3世代Ryzenで新採用のPCI Express 4.0も利用できない。それらを考慮した上で、価値を見出せるだけのマルチスレッド性能と価格であるのかが、このCPUを選択する際のポイントとなるだろう。

テスト機材

 Ryzen 3 3100とRyzen 3 3300X、およびRyzen 5 1600(AF)の検証は、AMD X570搭載マザーボード「ASUS TUF GAMING X570-PLUS (WI-FI)」に搭載して実施した。CPUクーラーには筆者が用意したRyzen 5 3600付属の「Wraith Stealth」を利用。メモリクロックは各CPUの定格最大値に調整している。

 また、今回は比較用のCPUとしてSkylakeベースの4コア8スレッドCPU「Core i7-6700K」を用意した。これは、AMDが「Ryzen 3 3300XはCore i7-7700Kに勝利できる」とアピールしていることから用意したもので、本来は名指しされたCore i7-7700Kを用意したいところだが、都合がつかなかったため近い性能を持つCore i7-6700Kで代用した。

【表2】テスト機材一覧
CPU Ryzen 3 3100 Ryzen 3 3300X Ryzen 5 1600 (AF) Core i7-6700K
コア数/スレッド数 4/8 4/8 6/12 4/8
CPUパワーリミット PPT:88W、TDC:60A、EDC:90A PL1:95W、PL2:118.75W、Tau:8秒
CPUクーラー Wraith Stealth (ファンスピード=100%) Intel TS15A (ファンスピード=100%)
マザーボード ASUS TUF GAMING X570-PLUS (WI-FI) [UEFI:1407] ASUS Z170-A [UEFI: 3802]
メモリ DDR4-3200 16GB×2 (2ch、22-22-22-53、1.20V) DDR4-2666 16GB×2 (2ch、19-19-19-43、1.20V) DDR4-2133 16GB×2 (2ch、15-15-15-36、1.20V)
ビデオカード ASUS ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMING (GeForce RTX 2080 8GB)
システム用SSD CORSAIR MP600 1TB (NVMe SSD/PCIe 4.0 x4) CORSAIR MP600 1TB (NVMe SSD/PCIe 3.0 x4)
アプリケーション用SSD SanDisk Ultra 3D SSD 1TB (SSD/6Gbps SATA)
電源 CORSAIR RM850 CP-9020196-JP (850W/80PLUS Gold)
グラフィックスドライバ GeForce Game Ready Driver 445.87 DCH (26.21.14.4587)
OS Windows 10 Pro 64bit (Ver 1909 / build 18363.815)
電源プラン AMD Ryzen Balanced 高パフォーマンス
室温 約25℃

Core i7-6700KのCPU-Z実行画面

ASUS ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMINGのGPU-Z実行画面

ベンチマーク結果

 それでは、ベンチマークテストの結果を紹介しよう。

 今回実施したベンチマークテストは、「CINEBENCH R20(グラフ01)」、「CINEBENCH R15(グラフ02)」、「Blender Benchmark(グラフ03)」、「V-Ray Benchmark(グラフ04)」、「やねうら王(グラフ05)」、「HandBrake(グラフ06)」、「TMPGEnc Video Mastering Works 7(グラフ07~08)」、「PCMark 10(グラフ09)」、「SiSoftware Sandra(グラフ10~17)」、「3DMark(グラフ18~22)」、「VRMark(グラフ23~24)」、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク(グラフ25)」、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(グラフ26)」、「Forza Horizon 4(グラフ27)」、「F1 2019(グラフ28)」、「フォートナイト(グラフ29)」、「レインボーシックス シージ(グラフ30)」、「モンスターハンターワールド : アイスボーン(グラフ31)」。

CINEBENCH

 CPUの3DCGレンダリング性能を測定するCINEBENCH。今回は最新版のCINEBENCH R20と、旧バージョンのCINEBENCH R15でテストを実行した。

 CINEBENCH R20において、全CPUコアを使ったマルチスレッドテスト(All Core)でトップに立ったのはRyzen 5 1600(AF)で、Ryzen 3 3300Xに約6%、Ryzen 3 3100に約16%、Core i7-6700Kには約25%の差をつけている。

 シングルスレッドテスト(Single Core)でトップに立ったのはRyzen 3 3300Xで、2番手のRyzen 3 3100に約12%、Core i7-6700Kに約14%の差をつけた。マルチスレッドテストではトップだったRyzen 5 1600(AF)は最下位に沈んでおり、Ryzen 3 3300Xとの間には約33%もの差がついている。

【グラフ01】CINEBENCH R20

 CINEBENCH R15では、シングルスレッドテストでRyzen 3 3100とCore i7-6700Kの順位が入れ替わったり、Zen+アーキテクチャが苦手とするAVX命令を使わないため、Ryzen 5 1600(AF)がマルチスレッドテストでの差を広げたりしているものの、CINEBENCH R20に近い結果となっている。

【グラフ02】CINEBENCH R15

Blender Benchmark

 続いて紹介するのは、3DCGソフト「Blender」のオフィシャルベンチマークソフト「Blender Benchmark」の結果だ。

 もっとも短時間で処理を完了しているのはRyzen 5 1600(AF)で、Ryzen 3 3300Xに約1~8%、Ryzen 3 3100に約14~19%、Core i7-6700Kに約20~25%の差をつけた。

 Ryzen 3 3300Xはコア数差の割にRyzen 5 1600(AF)に食い下がっており、Ryzen 3 3100はすべてのテストでCore i7-6700Kを上回っている。6コア12スレッドCPUであるRyzen 5 1600(AF)が、マルチスレッド性能の高さを示した結果ではあるが、第3世代Ryzenの4コア8スレッドCPUの能力の高さも目立っている。

【グラフ03】Blender Benchmark

V-Ray Benchmark

 レンダリングエンジンV-Rayのオフィシャルベンチマークソフト「V-Ray Benchmark」では、CPUを使用する「V-RAY」の実行結果を取得した。

 ここでもトップに立ったのはRyzen 5 1600(AF)で、2番手のRyzen 3 3300Xに約11%、Core i7-6700Kに約26%、Ryzen 3 3100には約26%の差をつけた。

【グラフ04】V-Ray Benchmark v4.10.07 「V-RAY (CPU)」

将棋ソフト「やねうら王」

 将棋ソフトの「やねうら王」では、KPPT型とNNUE型の評価関数でそれぞれベンチマークコマンドを実行した。ベンチマークコマンド中の「nT」は、各CPUのスレッド数を入力している。

 マルチスレッドテストでは、KPPT型ではRyzen 5 1600(AF)がRyzen 3 3300Xに約8%の差をつけてトップに立っているが、NNUE型ではスコアを落としてRyzen 3 3300Xに逆転され、約1%差の2番手となっている。

 シングルスレッドテストでは、Core i7-6700KがKPPT型とNNUE型の両方でトップスコアを記録しており、Ryzen 3 3300Xに約6~12%、Ryzen 3 3100に約22~31%、Ryzen 5 1600(AF)に約48~51%の差をつけている。

【グラフ05】やねうら王 v4.89

動画エンコードソフト「HandBrake」

 オープンソースの動画エンコードソフト「HandBrake」では、フルHD(1080p)と4K(2160p)の動画ソースをYouTube向けプリセットでエンコードするのに掛かった時間を測定した。

 最速タイムを記録したのはRyzen 5 1600(AF)で、2番手のRyzen 3 3300Xに約10~12%、Ryzen 3 3100に約19~20%、Core i7-6700Kに約27~34%の差をつけている。

【グラフ06】HandBrake v1.3.1

動画エンコードソフト「TMPGEnc Video Mastering Works 7」

 動画エンコードソフトのTMPGEnc Video Mastering Works 7では、フルHDと4Kのソース動画をH.264形式とH.265形式に変換するのに掛かった時間を測定した。

 x264でのH.264形式への変換ではRyzen 5 1600(AF)が最速で、Ryzen 3 3300Xに約3~7%、Ryzen 3 3100に約9~13%、Core i7-6700Kに約26~28%の差をつけた。

 一方、x265でのH.265形式への変換ではRyzen 3 3300Xが最速タイムを記録しており、2番手に後退したRyzen 5 1600(AF)に約7~9%、Ryzen 3 3100に約7~9%、Core i7-6700Kに約12~14%の差をつけている。

 Ryzen 5 1600(AF)のH.265形式での失速は、エンコーダーのx265がAVX2命令を積極的に活用するため、同命令を苦手とするZen+アーキテクチャの弱点が露呈した結果だ。

【グラフ07】TMPGEnc Video Mastering Works 7 v7.0.15.17「H.264形式へのエンコード」

【グラフ08】TMPGEnc Video Mastering Works 7 v7.0.15.17「H.265形式へのエンコード」

PCMark 10

 PCMark 10では、もっともテスト項目が多い「PCMark 10 Extended」を実行した。

 総合スコアでトップに立ったのはRyzen 3 3300Xで、2番手のCore i7-6700Kに約5%、Ryzen 3 3100に約6%、Ryzen 5 1600(AF)に約12%の差をつけている。

 Ryzen 3 3300Xは、アプリの起動時間やウェブブラウザのパフォーマンスを測定する「Essential」と、オフィスアプリのパフォーマンスなどを測定する「Productivity」で高いスコアを発揮しており、これらのテストではRyzen 5 1600(AF)に約18%の差をつけている。クロック当たりの処理性能に優れるZen 2ベースの高クロックCPUであるRyzen 3 3300Xの魅力が光る結果だ。

【グラフ09】PCMark 10 Extended (v2.1.2177)

SiSoftware Sandra 20/20「CPUベンチマーク」

 SiSoftware Sandra 20/20のCPUテストから、「Arithmetic」、「Multi-Media」、「Image Processing」の実行結果を紹介する。

 CPUの演算性能を測定するArithmeticでは、全項目でRyzen 5 1600(AF)がトップのスコアを記録。整数演算性能を測定するDhrystoneでは、Ryzen 3 3300XとCore i7-6700Kが互角のパフォーマンスを発揮しているが、浮動小数点演算性能を測定するWhetstoneでは、Ryzen 3 3100がCore i7-6700Kを上回っている。

 CPUのマルチメディア性能を測定するMulti-Mediaでは、6項目中4項目でRyzen 3 3300Xがトップスコアを記録する一方、AVX2命令が苦手なRyzen 5 1600(AF)は5項目で最下位に沈んだ。

 画像処理性能を測定するImage Processingでは、実行する処理によって得手不得手が分かれている。ブラー(blur)やエッジ検出(Edge Detection)などではRyzen 3 3300Xが優勢な一方、ディフュージョン(Diffusion)やマーブリング(Marbling)ではCore i7-6700Kが突出した性能を示している。また、目立たないがノイズリダクションではRyzen 5 1600(AF)がトップスコアを記録している。

【グラフ10】SiSoftware Sandra v30.41 「Processor Arithmetic (プロセッサの性能)」

【グラフ11】SiSoftware Sandra v30.41 「Processor Multi-Media (マルチメディア処理)」

【グラフ12】SiSoftware Sandra v30.41 「Processor Image Processing (画像処理)」

SiSoftware Sandra 20/20「メモリベンチマーク」

 メモリ帯域幅を測定するMemory Bandwidthでは、DDR4-3200のデュアルチャネル動作に対応するRyzen 3 3100とRyzen 3 3300Xが37.5GB/s前後を記録。DDR4-2666メモリで32.3GB/sを記録したRyzen 5 1600(AF)を約16%、同じくDDR4-2666メモリで26.13GB/sだったCore i7-6700Kを約44%上回った。

 Cache & Memory Latencyで測定したメモリレイテンシは、30.9nsを記録したCore i7-6700Kが最小で、Ryzen 3 3100とRyzen 3 3300Xは約51%大きい47ns前後となっている。もっともレイテンシが大きかったRyzen 5 1600(AF)は69.1nsで、これはCore i7-6700Kの2倍以上の数値だ。

【グラフ13】SiSoftware Sandra v30.41 「Memory Bandwidth」

【グラフ14】SiSoftware Sandra v30.41 「Cache & Memory Latency (メモリレイテンシ)」

SiSoftware Sandra 20/20「キャッシュベンチマーク」

 CPUが備えるキャッシュのパフォーマンスを測定できる「Cache & Memory Latency」と「Cache Bandwidth」の結果をグラフ化した。

 レイテンシを測定するCache & Memory Latencyの結果をみると、Ryzen 3 3300Xが16MBブロックで6.3nsを記録しているのに対し、Ryzen 3 3100は同ブロックでのレイテンシが42.4nsに大幅増加していることが確認できる。

 これは両CPUのCCX構成の違いによるもので、1つのCCX内で16MBのキャッシュを共有するRyzen 3 3300Xが低レイテンシでL3キャッシュにアクセスできる一方、8MBのキャッシュを共有するCCXを2個備えるRyzen 3 3100の場合、16MBブロックのテストではCCXを跨ぐ通信が必要となるためレイテンシが増大するというわけだ。

 一方、キャッシュの帯域幅については、L1~L2領域では動作クロックで勝るRyzen 3 3300Xが大きいものの、L3にアクセスする4MB~16MBブロックではRyzen 3 3100の方が大きくなっている。この結果はRyzen 3 3100が、CCX毎に独立したL3キャッシュを持っているためであると考えられる。

【グラフ15】SiSoftware Sandra v30.41 「Cache & Memory Latency (レイテンシ)」

【グラフ16】SiSoftware Sandra v30.35 「Cache & Memory Latency (クロック)」

【グラフ17】SiSoftware Sandra v30.41 「Cache Bandwidth」

3DMark

 3DMarkでは、「Time Spy」、「Fire Strike」、「Night Raid」、「Sky Diver」、「Port Royal」の5テストを実行した。

 DirectX 12テストのTime Spyでは、CPUコア数で勝るRyzen 5 1600(AF)がトップスコアを記録したが、Fire Strike、Night Raid、Sky DiverではRyzen 3 3300Xが総合スコアのトップに立っている。リアルタイムレイトレーシング性能を測定するPort Royalの結果は、全CPUがほぼ横並びとなっており有意な差はついていない。

VRMark

 VRMarkでは、「Orange Room」、「Cyan Room」、「Blue Room」の3テストを実行した。

 最もGPU負荷が軽く、CPUがボトルネックになりがちなOrange Roomでは、Ryzen 3 3300Xが2番手のRyzen 3 3100に約21%の大差をつけてトップに立った。以下、Core i7-6700Kに約33%、Ryzen 5 1600(AF)に約37%の差をつけている。

 DirectX 12を用いるCyan Roomでトップスコアを記録したのはCore i7-6700Kで、Ryzen 3 3300XとRyzen 3 3100の差は約2%、Ryzen 5 1600(AF)との差は約7%だった。

 GPU負荷が非常に高いBlue Roomについては、CPUを問わず80fps前後でほぼ横並びとなっており、スコア差も最大で約1%しかついていない。有意な差はついていないと言って良いだろう。

【グラフ23】VRMark v1.3.2020「スコア」

【グラフ24】VRMark v1.3.2020「平均フレームレート」

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク

 ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークでは、描画品質を「最高品質」に設定し、フルHDから4Kまでの画面解像度でテストを実行した。

 4K解像度では全CPUのスコアがほぼ横並びとなっており、有意な差がついたのは画面解像度がフルHDとWQHDの時で、この時トップスコアを記録したのはRyzen 3 3300Xだった。Ryzen 3 3300Xは2番手のCore i7-6700Kに約9~10%、Ryzen 3 3100に約14~16%、Ryzen 5 1600(AF)に約17~18%の差をつけた。

【グラフ25】ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク

 FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークでは、描画品質を「高品質」に設定し、フルHDから4Kまでの画面解像度でテストを実行した。

 フルHDとWQHDではファイナルファンタジーXIVベンチマーク同様、Ryzen 3 3300Xがトップスコアを記録しているが、各CPUの差は小さくなっており、2番手のCore i7-6700Kに対するRyzen 3 3300Xのリードは約1~4となっている。

【グラフ26】FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク v1.2

Forza Horizon 4

 DirectX 12専用のオープンワールドレーシング「Forza Horizon 4」ではベンチマークモードを利用して、描画設定「ウルトラ」でフルHDから4Kまでの画面解像度をテストしたほか、高fps設定としてフルHD解像度で描画設定「ミディアム」の結果も測定した。

 4K解像度の結果は全CPUで横並びとなっているが、それ以外の条件ではRyzen 3 3300Xが最高のフレームレートを記録している。とくに、CPUがボトルネックとなる高fps設定では、2番手のRyzen 3 3100に約19%、Core i7-6700Kにも約23%の差をつけている。

【グラフ27】Forza Horizon 4 (v1.410.986.2)

F1 2019

 F1 2019ではベンチマークモードを利用して、描画設定「超高」でフルHDから4Kまでの画面解像度をテストした他、高fps設定としてフルHD解像度で描画設定「ミディアム」の結果も測定した。なお、グラフィックスAPIはDirectX 12を利用している。

 WQHD解像度以上では各CPUのフレームレート差は小さくなっているが、GPU負荷の軽いフルHD解像度や高fps設定ではRyzen 3 3300Xがフレームレートを伸ばしており、Ryzen 3 3100もCore i7-6700Kに匹敵する数値を記録している。

【グラフ28】F1 2019 (v1.22)

フォートナイト

 バトルロイヤルTPSの「フォートナイト」では、描画設定「最高」でフルHDから4Kまでの画面解像度をテストした他、高fps設定としてフルHD解像度で描画設定「中」の結果を測定した。なお、グラフィックスAPIはDirectX 11を利用し、3D解像度は常に100%に設定している。

 描画設定「最高」では各CPUのフレームレート差は小さいものにとどまっており、フルHD解像度でRyzen 3 3300XとCore i7-6700Kがやや抜け出した格好となっている。しかし、高fps設定ではRyzen 3 3300XがCore i7-6700Kに15%差をつけて突き放しており、高フレームレート動作への適性を示している。

【グラフ29】フォートナイト (v12.50)

レインボーシックス シージ

 レインボーシックス シージではベンチマークモードを使って、描画設定「最高」でフルHDから4Kまでの画面解像度をテストした他、高fps設定としてフルHD解像度で描画設定「中」の結果も取得した。なお、レンダリングのスケールは常に100%に設定している。

 描画設定「最高」ではCore i7-6700Kが最高のフレームレートを記録しており、フルHD解像度では第3世代Ryzenの4コア8スレッドCPUがそれに続く格好となっている。しかし、高fps設定ではRyzen 3 3300XがCore i7-6700Kに約6%の差をつけて逆転しており、Ryzen 3 3100もCore i7-6700Kの3%差に迫っている。

【グラフ30】レインボーシックス シージ (Build 4965462)

モンスターハンターワールド : アイスボーン

 モンスターハンターワールド : アイスボーンでは、描画設定「最高」でフルHDから4Kまでの画面解像度をテストした。なお、グラフィックスAPIはDirectX 12を利用している。

 最高のフレームレートを記録したのはCore i7-6700Kで、フルHD解像度ではRyzen 3 3300Xが同じ数値で並んでいる。比較的GPU負荷の高いゲームだけあって、他のゲームの高fps設定のような大差はついておらず、60fpsの維持を目標にプレイする分には、いずれのCPUも必要十分な性能を備えていると言える。

【グラフ31】モンスターハンターワールド : アイスボーン (v13.50.00)

消費電力とCPU温度

 システム全体の消費電力をワットチェッカーで測定した結果を紹介する。測定したのはベンチマーク中のピーク消費電力とアイドル時消費電力で、CPUベンチマークと3Dベンチマークの結果を分けてグラフ化している。

 アイドル時消費電力がもっとも低かったのはCore i7-6700Kの36Wで、次いでRyzen 5 1600(AF)の41W、Ryzen 3 3100とRyzen 3 3300Xは46Wで最大値となっている。IntelとAMD環境ではマザーボードが異なり、Ryzen 5 1600(AF)と第3世代Ryzenでは、PCI Express 4.0やメモリクロックなどに違いもあるが、総じて第3世代Ryzenの方がアイドル時消費電力は高くなりがちのようだ。

 すべてのCPUコアを活用するCPUベンチマークにおいて、ピーク消費電力がもっとも低いのはRyzen 3 3100の112~132Wで、次いでRyzen 3 3300Xの114~140W。Ryzen 5 1600(AF)とCore i7-6700Kはテストによって順位が入れ替わっているが、どちらも最大で150W前後となっている。

 3Dベンチマーク実行中のピーク消費電力は、いずれのCPUでも350Wを超えない程度で、各CPUの差も10W前後にとどまっている。唯一の例外として、VRMarkのOrage Room実行時にRyzen 3 3300Xが他のCPUより40W近く高い消費電力を記録しているが、同テストではRyzen 3 3300Xが突出して高い数値を記録していたことから、CPUボトルネックの緩和によるGPU消費電力の増加が原因であると考えられる。

【グラフ32】システムの消費電力 (CPUベンチマーク)

【グラフ33】システムの消費電力 (3Dベンチマーク)

 最後に、高負荷テスト実行中のCPU温度を測定した結果を紹介する。

 負荷テストに用いたのはTMPGEnc Video Mastering Works 7のx264エンコードで、2160p→2160p変換を約10分間連続で実行する。CPU温度を含むモニタリングデータは「HWiNFO v6.24」で取得した。テスト時の室温は約25℃。

 各CPUのモニタリングデータから、ファンコントロールに用いられるCPU温度(Tctl)について、最大値と最低値に加え、CPU使用率40%以上で動作中の平均CPU温度をまとめたものが以下のグラフだ。測定結果によれば、Ryzen 3 3100とRyzen 5 1600(AF)は75℃弱、Ryzen 3 3300Xが80℃弱で動作している。各CPUの最大温度は95℃なので、どのCPUも温度的には一定以上の余裕を確保できている。

【グラフ34】CPU温度 「HWiNFO v6.24 (CPU Tctl)」

 各CPUのモニタリングデータを元に、CPU温度や動作クロック、消費電力(CPU PPT)などの変化をCPU毎にまとめたものが以下のグラフだ。

 RyzenのTDP 65Wモデルでは、電力リミットであるPPTが88Wに設定されているため、Ryzen 5 1600(AF)はリミットに近い85W前後で動作している。一方、Ryzen 3 3100とRyzen 3 3300Xは、テスト開始直後を除けば65W前後で推移している。電力リミット枠を使い切らずともブースト動作を実現できるのは、Zen 2のワットパフォーマンスの高さゆえだろう。

【グラフ35】Ryzen 3 3100のモニタリングデータ

【グラフ36】Ryzen 3 3300Xのモニタリングデータ

【グラフ37】Ryzen 5 1600(AF)のモニタリングデータ

コストパフォーマンスが魅力のエントリークラスRyzen

 Core i7-6700Kと互角以上の性能を発揮したRyzen 3 3300Xや、CGレンダリング性能などではそのRyzen 3 3300Xを上回ってみせたRyzen 5 1600(AF)の性能は印象的だ。1万円前後の価格帯に投入されるCPUの性能としては相当に優秀なものであり、とくにRyzen 3 3300XはゲーミングPCのCPUとして十分通用する実力を備えている。

 今回の比較に用いたCore i7-6700Kは、2017年までIntelのデスクトップ向けCPUの頂点にあったCPUであり、それと同等以上の性能を持ったCPUが120ドルという価格で登場するのは衝撃的だ。6月16日発売予定のAMD B550チップセット搭載マザーボードとともに、コストパフォーマンスを重視するユーザーの注目を集めることになるだろう。



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ASCII.jp:ASUS ROG/TUF Gamingシリーズよりホワイト色のゲーミングPCケース2製品

Akane Yamazaki

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メンテナンスに便利な機能を搭載

2020年08月06日 15時30分更新

文● ASCII

ROG Strix Helios White Edition

 ASUS JAPANは8月4日、ROG/TUF Gamingシリーズより、ホワイトカラーのミドルタワー型ゲーミングPCケース2モデルを発表した。

 価格は「ROG Strix Helios White Edition」が税別4万3500円前後、「TUF Gaming GT501 White Edition」が税別2万3000円前後。8月14日より販売を開始する予定。

側面

 ROG Strix Helios White Editionは、つや消しアルミニウムフレームに3枚のスモーク強化ガラスパネル、シルバーホワイトのアルミフレームを搭載。また、光演出を楽しむためにフロントパネルにRGB照明を内蔵している。

 サイドパネルを簡単に取り外せるパネルリリースボタン、ファンやラジエーター用のブラケットを使用することで簡単に取り付けできるファン&ラジエーターマウントを備える。また上面、前面、および下面にある取り外し可能なダストフィルターを搭載しているので、スムーズな組み立てとメンテナンスが可能としている。

 ライティング同期機能「Aura Sync」に対応。フロントパネルに内蔵のアドレッサブルRGB LEDを搭載し、専用のコントロールボタンまたはAuraソフトウェアを使用してカスタマイズできる。

 サイズはおよそ幅250×奥行き565×高さ591mm、重量はおよそ18kg。

TUF Gaming GT501 White Edition

 TUF Gaming GT501 White Editionは、耐久性を重視したTUF Gamingシリーズの製品。厚さおよそ1.5mmまでの亜鉛メッキ鋼から作られており、擦り傷やひっかき傷を防ぐ特別なコーティングが施されている。 また、2つの人間工学に基づき、厳しくテストされた綿織のハンドルを備えており、最大およそ30kgまでのPCを安全に運べるという。

側面

 前部に搭載されている3つの120mmファンはAura Syncに対応し、対応マザーボードと組み合わせることで同期した自分好みの光り方を演出できる。スモークガラス製サイドパネルを備えているため外部からPC内部の様子を見られる。

 取り外し可能なダストフィルターは、飛散する微粒子がケース内部に入るのを効果的に防ぐよう設計されている。上部と前面のフィルターは密閉されているが、取り外して掃除ができるよう設計されており、下部のダストトラップは簡単に出し入れできるので、素早いメンテナンスが可能としている。

 サイズはおよそ幅251×奥行き545×高さ552mm、重量はおよそ10.5kg。



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“電波クオリティ”でナムコゲームを移植した「マイコンソフト」と、夢幻の心臓以外でも変化球タイトルが豊富だった「クリスタルソフト」 –

Akane Yamazaki

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永久保存版 激レア!お宝発掘!! 80年代マイコン読本

 連載「ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち」の番外編として、この記事では総合科学出版から発売されている「永久保存版 激レア!お宝発掘!! 80年代マイコン読本」(著:佐々木 潤)の一部記事を抜粋し、紹介しよう。

 今回取り上げるページは、メジャーソフトハウス編から「マイコンソフト」&「クリスタルソフト」となる。

 なお、書籍版では画像はモノクロだが、本記事では一部カラーの写真を掲載している。


– メジャーソフトハウス編 ―マイコンソフト― –


ナムコ移植タイトル以前のゲームを持っている人は、意外と少なかった!?

 ナムコのアーケードゲームを“電波クオリティ”で、数々のマイコンへ移植したソフトハウスとして記憶している人も多いと思われる「マイコンソフト」。『ギャラクシアン』『ディグダグ』『パックマン』から始まる一連の作品が次々と発売されるのを見て、胸躍らせた人もいただろう。

 それらの作品を発売する前は、教育ソフトやアクションゲームなどをリリースしており、有名どころとして『おんぼろ船サバイバル』『ヤッツケロ!バクダンマン』、パズルゲーム『パッチパズル』などがあった。通信販売案内文には800タイトルとの表記があるので、リリースしていたソフト数の多さがわかる。

 当時の広告を見ると、ソフト一覧と対象ハードが紹介されているのだが、そこにはPCやMZ、X1、FMなどに混ざってJR-100やPA-7010(PASOPIA)などの機種名も見つかる。この時期は、御三家以外でもマイコンソフトのタイトルを遊べた、貴重なタイミングだったかもしれない。その後は御三家でのリリースが中心となるが、MSXが登場するとそちらへも積極的にタイトルを発売していった。

広告ページを見ると、当時はさまざまなソフトハウスのタイトルをまとめて取り扱っていたようだ。

 アクションやシミュレーション、クイズにバラエティなどバリエーション豊かに市場へ送り出していたが、手元にあった『SUPER バルーン』の説明書には「ご存知バルーン・ボンバーのオールマシン語によるハイスピード版(後略・原文ママ)」と、率直に書かれているのが当時らしい。おおらかな時代だったことは確かだ。

 ルールはアーケード版『バルーンボンバー』と同じで、上空に漂っているバルーンを撃って全滅させれば1面クリア。ただし、風船のどこを撃っても爆弾が落ちてくるうえ攻撃も激しく、ステージクリアごとにバルーンの出現位置が下がるため難易度は高い。マシン語で書かれているため動作はスムースで、PC-8001のゲームとは思えないほど快適に遊べた

SUPER バルーン


– メジャーソフトハウス編 ―クリスタルソフト― –


『夢幻の心臓II』で大ブレイクする前にも秀作あり

 社長以下、音楽畑の人間が集まったクリスタルソフトは、「夢幻の心臓」シリーズばかりに目が行きがちだが、それ以外の変化球タイトルも豊富だ。テキストオンリーの骨太アドベンチャー『聖なる剣』、グラフィックアドベンチャー『忍者屋敷』『名探偵登場!』、本格派ウォーシミュレーション『高速機動部隊』など、バリエーションも豊か。

 この時代、クリスタルソフトのロゴは“X”のみが大きなタイプで、のちのロゴにはない★マークが入っているのが特徴だ。

 広告では、ちょっとだけストーリーを説明するスペースを『聖なる剣』や『名探偵登場!』などに設けていた。これを見ると、この時期のクリスタルソフトがストーリー性を重視していたのが伝わってくる。

 この時代、クロスオーバーゲームとして大々的に宣伝されていたのが『コスモクロス』。フライトシミュレーション、リアルタイムゲーム、アドベンチャーゲームと3つのジャンルを1タイトルに凝縮したと宣伝していた、大ボリューム作品だった。

『パラノイア200X』は、『スタートレック』のように宇宙空間を飛び回り、敵を発見すると『コスモクロス』ライクなシューティングシーンへと変わるクロスオーバーゲームだ。対応機種がMZ-2000とMZ-80Bだけというのは珍しく、同じように対応機種がPC-6001のみというゲームも10本リリースしている。

 実際、3部作構成になっている中身は、ベーシックテキストサイズがPart1とPart2がそれぞれ約32KB、Part3が約20KBの合計約85KB。ロードが長かったり動作が遅いなど、忍耐力も鍛えられる(笑)。当時の雑誌『LOG iN』誌掲載の地方別ランキングを見ると、関西だけで1万数千本を売り上げていたとのこと。西高東低の、数少ないタイトルといえるかもしれない。

 なお、続編として『グランドクロス』というタイトルが発売された。

一部の画像は、書籍版とは異なるものを掲載している場合がございます。



著者: " -- akiba-pc.watch.impress.co.jp "

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「ゲームができるモバイルノートPC」とかいうロマンの塊に触れてしまったぼくはもうダメそうです | ギズモード・ジャパン

Akane Yamazaki

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脳内で開催中の最強ノートPC決定戦2020、暫定1位。

どこへでも持って行けて、仕事どころかゲームもバリバリでき、デザインもかっこいい。そんなノートPCが理想なんですが、この条件を満足できる水準で満たす製品は意外とない、というのが正直なところです。

厳しいのが、ゲームができるほどのハイスペックとポータビリティの両立。ゲームはPCが行なう処理としては特に重いもののひとつで、高性能なCPUとGPUが必要になります。が、性能のいい演算装置は消費電力が高く、大型。ノートPCで性能をとるなら大型にするのが筋で、小型にするなら性能は犠牲にならざるをえません。

最近お借りして使っていたRazer Blade Stealth 13は、この問題に対するひとつの解答と言えます。「ゲーミング性能やクリエイティブ性能は欲しいけど大きいのはイヤ。あ、かっこいいのも当然ね」というわがままな人のニーズに応えられる、一級品です。

Razer Blade Stealth 13(2020)

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Photo: かみやまたくみ

これは何?:最近のゲームも快適に遊べる水準のスペックの13インチノートPC

価格:21万7091円/23万8909円(FHDモデル/4K OLEDモデル、ともに税別)

好きなところ:このデザイン・サイズでこの性能

好きじゃないところ:バッテリー持続時間が短い。また、タッチパッドの反応が若干鈍め

Razer Blade Stealth 13(FHDモデル)
Razer Blade Stealth 13(4K OLEDモデル)

ワンサイズ下に詰め込まれたゲーミングスペック

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Photo: かみやまたくみ

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Photo: かみやまたくみ

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Photo: かみやまたくみ

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Photo: かみやまたくみ

鈍く光るマットグラファイトのボディには無駄な厚みがなくスリム&コンパクト、「Blade」の名の通りシャープな印象です。ゲーミングPCらしく色を変えつつ光るキーボードや高輝度のディスプレイがよいアクセントになっていて、日常生活の中に埋没せず、自己の存在を絶妙に主張してくれます。このサイズ・このデザインで本格的なゲーミングノートPCを名乗れるスペックがあるのが、Razer Blade Stealth 13の強さ。

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底面には大小多数の排気口。ゲタのような構造があり、底面は机上と直接接しないようにもなっている。スリム&コンパクトボディにハイスペックを詰め込むための工夫か。
Photo: かみやまたくみ

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排気口からはファンがチラ見え。
Photo: かみやまたくみ

Razer Blade Stealth 13は13インチのノートPCながら、CPUに第10世代Intel Core i7-10657G(4コア8スレッド)を、GPUにGeForce GTX 1650 Ti(4G VRAM)を採用しており、メモリは16GB。同様のスペック構成の場合、通常は15インチ以上のサイズになるのがポイント。一般的なエントリーゲーミングノートPCと同等のスペックながら、ワンサイズ小さいという。

ゲームは「快適と言える水準」で遊べます。動かせるだけではないというのが、ほかの13インチノートPCと決定的に異なる点です。

3D対戦ゲーム『フォートナイト』は4K解像度・中画質で60fps、FHD解像度(1920×1080)・中画質で120fpsで動作。戦略シミュレーション『Civilization VI』も4K解像度(3840×2160)・低画質で45-60fps、FHD解像度ならウルトラ画質で60fpsで動作しました。3Dアクションであれ、細かい描写の多いシミュレーションであれ、プレイに没入できました。

そのグラフィックス性能は、クリエイティブタスクを行なわせるときにも生きてきます。Adobe Premiere Proで7分弱の動画をYouTube 2160p 4K Ultra HD設定でレンダリングしてみたところ、かかった時間は5分30秒〜6分30秒ほど。速いです、MacBook Pro 16インチでいちばんいいGPUを積んだモデルに並びます。サイズ・価格が上のクリエイティブ系ノートPCと戦える性能です。

真の意味でのオールラウンダー

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向かって左側面のポート類。USB-C 3.1 Gen 2、Type-A USB 3.1、イヤホンジャック。
Photo: かみやまたくみ

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向かって右側面のポート類。USB-C(Thunderbolt 3対応)、Type-A USB 3.1。
Photo: かみやまたくみ

Razer Blade Stealth 13は20万円台の高価なノートPCですが、そのあまりにも高い汎用性はそれに見合う価値です。およそ誰が買っても活用できないということはないでしょう。13インチ大で本体重量は1.5kg弱、毎日持ち運ぶことも可能でありながら、画像編集や動画編集にも使えるスペックで、ポート類も十分。完成度は極めて高く、めちゃくちゃ潰しが効きます。後述するように弱点もないわけではないのですが、運用でカバーできます。

自宅やオフィスで使う場合は、外部ディスプレイやマウスに接続すれば、デスクトップと変わらぬ実力を発揮することでしょう。13インチでカメラバッグにも易々と入りますから、カメラを持ってよくお出かけするなんて人の相棒としても最適。メインPCとして十分以上に活躍してくれます。

13インチは「メインPCの隣に並べやすいサイズ」でもあり、サブノートPCとしても秀逸です。動画や3Dモデルなどを作る人がレンダリングなどの重く時間のかかる処理を分担させ、その間もメインPCをフル活用できるようにする、なんて運用もできます。無論、出先でもゲームをプレイするガチゲーマーのサブ機としても最適。

Macユーザーが買うのもアリではないでしょうか。MacはWindowsに比べて遊べるゲームが格段に少ないですが、Razer Blade Stealth 13はその弱点を良い具合に補ってくれ、コンパクトなので保管も容易です。MacBook Proと並べてもデザインクオリティで負けていないのもすばらしい。

Razer Blade Stealth 13は、MacBook Pro 13インチ、Surface Pro 7、XPS 13などの猛者が集う13インチノートPCの世界でも傑出した存在です。このサイズでゲームができるスペックであることがあまりにも多くの価値を生み出しています。…欲しくならない人、いるのかな?ってレベル。小型・万能という、まさしく夢のようなガジェットですからね…。とりあえず、ぼくはもうダメそうです。

ギズ副編集長の金本も陥落しました。
Video: ギズモード・ジャパン/YouTube

もっと詳しく

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4K OLEDモデルのディスプレイをマクロレンズで撮影したところ。虫眼鏡でも使わないとドットが確認できません。
Photo: かみやまたくみ

・ディスプレイはFHD(リフレッシュレート120Hz)と4K OLED(同60Hz)の2種類から選べます。

・汎用性の高さを活かすなら圧倒的に4K OLEDモデルがおすすめ。一度に表示できる情報量がFHDモデルより格段に多いうえに非常に精細で繊細な描写をするディスプレイで、PC作業をするなら圧倒的にこちらです。より大きい画面で作業がしたい・60fps以上でゲームをしたいなら、外付けの大型/高リフレッシュレートディスプレイをつなげばいいだけです。

・ゲームで遊ぶ頻度が高いならFHDモデルがかみ合いますが、「ゲームを快適に遊ぶ」という観点だと兄弟機「Razer Blade 15」のようなより大型のゲーミングノートPCのほうがよりハイスペックでいいでしょう。「どうしても小型がいい!でもゲームも快適にしたい!」という強いこだわりがある人向けの選択肢な印象です。PC作業時には4Kディスプレイをつなぐとぐっと快適になるでしょう。

・ゲーミング性能についてより細かく書いておくと、「新しめのゲームでも解像度FHDなら多くのタイトルでそこまで画質を落とさずとも60fpsを上回る描画で気持ちよく遊べる」といった水準です。300fpsとかWQHDでガシガシ遊びたい場合は、それこそよりハイパワーなゲーミングノートPCかデスクトップPCを選ぶべきです。

・ゲームプレイ時は、パフォーマンス設定を最大にしたほうがいいです。バッテリー持ち優先の設定だと、パフォーマンスが10〜20%ほど落ちるようでした(体感できるレベルで差があります)。なお、この記事に記載されているゲーム等のパフォーマンスは、すべてパフォーマンス設定最大で計測したものです。

・気になった点としては、タッチパッドの感度がやや鈍かったこと。今回は4K OLEDモデルとFHDモデルの両方を試用しており、そのどちらも同じ傾向を示しました。感度最高にして使えば特に問題なく致命的ではありませんが、いい部類とは言えません(参考までに兄弟機のRazer Blade 15は感度普通で使っていました)。

・バッテリー持ちはパフォーマンス設定をがっつり落として使って4時間台といった印象です。フルパワーで動かすと1時間くらいで切れます。モバイルノートPC内でも息切れしやすい部類で、基本的には電源とつないで使う感じになるでしょう。弱点ではありますが、その対価として圧倒的な処理性能を誇り、その魅力があまりに大きいので運用でカバーする気にもなるのではないかと。最近はノートPCが充電できるモバイルバッテリーも登場してきていますしね。

・電源アダプターは大きめ。頻繁にモバイルする人は、併せて100W充電対応のGaN充電器を購入するなどしたほうがいいかもしれません。

Razer Blade Stealth 13(FHDモデル)
Razer Blade Stealth 13(4K OLEDモデル)

著者: ” — www.gizmodo.jp

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