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東京ゲームショウ

『ラスアス2』が3日間で世界累計販売数400万本突破! 『サイバーパンク2077』は11月に発売延期 | WHAT’s IN? tokyo

Eiko Kato

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梅雨空が続いていますが、ゲームシーンではさまざまなニュースが飛び交い、退屈とは無縁だった6月。今年の目玉タイトルである『The Last of Us Part II』も発売され、全世界で大ヒットとなっています。東京ゲームショウ2020 オンラインのアナウンスもあり、またひとつゲームシーンが動き出した感も。そんな6月後半の注目の出来事をお届けします。

構成・文 / WHAT’s IN? tokyo編集部


『The Last of Us Part II』が世界で支持! 東京ゲームショウ2020オンラインの詳細も発表!! KFCに世界がザワつく!?

6月19日にソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)より『The Last of Us Part II』が発売されました。本作はパンデミックで崩壊した世界を描いたアクションアドベンチャーのシリーズ2作目で、1作目から5年後を描いています。前作で、襲い来る“感染者”や絶望的な状況から生き延びた少女エリーが、復讐の旅に出ることに。道中では生存者との対立やセンシティブな問題など感情を揺さぶられる出来事が待ち受けており、その壮絶さも話題となっています。同作は発売後わずか3日間で世界累計販売数400万本に達したと報じられており、SIEのPlayStation®4(以下、PS4)タイトルでは過去最速の記録を達成。発売週には国内セールスランキングで『あつまれ どうぶつの森』の地位を崩しました。また、前作のリマスタード版もランキングに浮上しています。

『ウィッチャー3』などを手掛けるポーランドのメーカーCD Projekt REDの新作『サイバーパンク2077』が、9月17日から2020年11月19日に発売延期となりました。クエストなどのコンテンツやゲームプレイの面は制作完了しつつも、その調整や膨大なバグの修正のためにさらなる期間を要するとのこと。今回の延期は同社の掲げるモットー“Ready when it’s done”(完成したときが発売日)、つまりクオリティが満たなければ発売しないという精神の表れでもあるようです。納期に追われる現代社会人にとってはそうできることが少し羨ましくもありますが、視点を変えれば同社には損失を被っても耐えられる体力があるからこそできることだと言えるでしょう。やはり『ウィッチャー3』の成功で多少のことでは揺るぎない土台を持っている、そんな強みを感じますね。

Nintendo Switch™(以下、Switch)用ソフト『ニンジャラ』が、ガンホー・オンライン・エンターテイメントから発売されました。本作はニンジャとガムをモチーフにした対戦アクションゲーム。基本無料ということもあり、サービス開始から16時間で世界累計ダウンロード数が100万を突破したと報じられました。カジュアルかつギャグの要素もあることから、キッズ層の新たなトレンドになりそうです。

品薄が続き抽選販売が日常化してきているSwitch本体ですが、任天堂の第80期定時株主総会では本体の生産状況は概ね回復してきていると述べられました。今後は出荷数も増えるとの見込みですが、店頭に並ぶまでに一定のタイムラグが存在するとのこと。夏ごろには生産活動を正常化できる見込みであるとも。これでそろそろ抽選倍率にドキドキする日々とはお別れできそうですね。

東京ゲームショウ(TGS)2020 オンラインが、9月23日~27日(※23日はオンライン商談会)に開催されると発表されました。毎年恒例のゲーム見本市TGSのリアル開催が中止され、代替イベントとして企画されたこのTGS2020 オンライン。開催期間中は、各出展者が新作ゲームやサービスの情報を動画を通じて発表するとのことです。eスポーツ大会の配信やオンライントークセッションも実施予定。これらを無料で観られるというのもうれしいですね。出展者の募集も始まっており、今後さまざまなメーカーや団体が参加を発表すると見込まれます。

6月26日より『ソニック・ザ・ムービー』が日本で封切りされました。客足が心配されたものの公開から3日間で動員数47,433人、興行収入6,300万円を記録する好調なスタートダッシュ。先駆けて公開されていたアメリカ同様にファンからの反応も上々なようで、ソニックの速さを体感できる4DX上映を勧める声も。悩ましいのはエッグマンことドクター・ロボトニックを演じるジム・キャリーの怪演そのままに字幕で観るのか、声優・山寺宏一さんの卓越した吹き替えで観るのかというところ。両方を味わうために2回観るという手もありますね。ジム・キャリーが踊るロボットダンスはこちらの動画から観られます。

『あつまれ どうぶつの森』の世界的ヒットで、さまざまな企業が公式の“マイデザイン”(プレイヤーがツールで自由に描画し、家具や服などに使えるもの)をネット上で公開するなど、同作を活用したキャンペーンが広がっています。ファストフードチェーンのケンタッキーフライドチキンにおいては、フィリピン支部が同作内に支店をオープン。6月17日から22日までの期間中、パスワードを入力すれば誰でもこのKFC島を観光することができました。KFC島で教えてもらえるコードを使えば実店舗(フィリピン限定)でチキンがもらえるという施策も行われました。

KFCはこれまでにも新型ゲームコンソール“KFConsole”を2020年11月12日にリリースすると発表していたり、かつてはカーネル・サンダースの恋愛アドベンチャーを制作しSteam®で無料配布するなど、何かとゲーマーの話題をさらってきました。ちなみにKFConsoleはPS5やXbox series xを凌駕するスペックを持ちながら、チキンを温められるグリルも搭載されているとのこと。多くの人々からジョークであろうと捉えられていますが、発売予定日に何かしらやってくれそうな妙な期待感がありますね。

6月は『ラスアス2』の印象が強烈ですが、それでも『あつ森』が販売ランキングの王座を明け渡したのはわずか1週だけというのも驚異的です。今後も企業による『あつ森』でのプロモーションは続きそうですね。7月には元寇を題材にしたオープンワールドゲーム『Ghost of Tsushima(ゴースト オブ ツシマ)』、シリーズ最新作となる『ペーパーマリオ オリガミキング』が発売予定です。これらも期待の集まるタイトルだけに人気を博しそうです。

※記事中の一部画像・動画は、公式YouTubeおよび公式SNS、公式リリースから使用



著者: ” — tokyo.whatsin.jp

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東京ゲームショウ

独占インタビュー!eスポーツフリー素材誕生秘話をぱくたそ運営者「すしぱく」氏に聞いてみた! | ガジェット通信 GetNews

Eiko Kato

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独占インタビュー!eスポーツフリー素材誕生秘話をぱくたそ運営者「すしぱく」氏に聞いてみた!

 

2020年3月30日にeスポーツ業界に激震が走った。
なんとeスポーツタイトルでも著名なストリートファイターVチャンピオンエディションを用いたフリー素材が無料配布されたのである。

eスポーツ関連のイベント主催などをおこなっているeスポーツ関係者は、このリリースがどれだけ業界にとって革新的かおわかり頂けるであろう。

ファングラーゲームズでも本企画に協力した事もあり、多くの方から話を聞かせて欲しいという声もあり、今回eスポーツフリー素材をリリースした「ぱくたそ」の運営管理人すしぱく氏(@susipaku)にインタビューをしました。

すしぱく氏にインタビュー、eスポーツフリー素材のキッカケは?

─ eスポーツフリー素材というゲーム業界では今までにない試みでしたが、企画のキッカケや立案はいつ頃行われたのでしょうか?

2018年の夏頃ですね。カプコンのeスポーツプロデューサーの綾野さんから「ストVのeスポーツフリー素材をやりたい」と提案されました。

開催場所、選手、IPなど、権利的に許諾を得ることが相当難しいジャンルだとお伝えした上で取り組みたいと言われ、まずはTGS2018で開催されたCAPCOM Pro Tour(以下CPT)での撮影を敢行しました。

 

Google Meetですしぱく氏にインタビュー
Google Meetですしぱく氏にインタビュー – funglr Games

─ そんなに前から始まってたんですね!2年越しの企画とはぱくたそでも初だったのではないでしょうか?

ぱくたそは自主企画からコラボレーションなど、9年間運営しこれまで100以上の企画をリリースしてきました。

大体企画立案からリリースまで長くて1年、通常は3ヶ月から半年程度でリリースしますが、2年もリリースまでかかる企画は初めてでしたね。

今回は、日本だけでなく香港での撮影も敢行、社会情勢や権利関係もあってカプコンさんとの調整も非常に大変でした。

うちのサイトは利用者あってこそのサービスですから、きちんと許可を取って問題がないようにリーガルチェックを都度行うのに時間がかかりましたね。

ぱくたそ初の香港ロケ!

Esports Festival Hong Kong 2019
Esports Festival Hong Kong 2019 – フリー素材のぱくたそ

─ CPTアジアプレミア2019の写真だけでもかなりのインパクトだったと思うのですが、香港での撮影を敢行したのは凄いですね。

実は、ぱくたそカメラマンにファングラーゲームズの中の人がいて、その人から香港撮影を提案されました。
実は冒頭に書いたTGS2018で撮影を敢行をしたのですが、権利関係の調整が間に合わず撮影できなかったんですよね。

想像以上にeスポーツの権利許諾の壁が高すぎて心が折れましたね。
そこでファングラーゲームズさんに所属するぱくたそカメラマンから「香港で開催するストVのeスポーツ大会を撮影しようよ」と提案されました。
ファングラーゲームズさんは香港支社があり選手との交流もありましたからね。
その流れから、Humanbomb選手とまめちを紹介して頂きました。

更に香港にあるCGAが運営するeスポーツ施設「CGA eSports Stadium」とeスポーツイベント「Esports Festival Hong Kong 2019」を主催しているCGAとも懇意にしていて、撮影許諾がスムーズにできたのも大きかったです。

きちんと香港のeスポーツ施設とイベントから許諾を取ったフリー素材サイトは「ぱくたそ」くらいではないかなと思います。

 

─ 香港ロケは「ぱくたそ」側からの発案だったんですね

Esports Festival Hong Kong 2019
Esports Festival Hong Kong 2019 – フリー素材のぱくたそ

綾野さんもまさか香港ロケを提案されるとは思っていなかったと思います(笑)
けどHumanbomb選手が著名であった事もあり、賛同してくれました。

「Esports Festival Hong Kong 2019」でも「ストリートファイターV」のトーナメントがありましたし、CGAの施設はすごいという評判は前から伺っていたのでワクワクしていました。

 

─ 香港ロケでの苦労話や印象に残ったエピソードがあれば教えてください

CGA eSports Stadiumでフリー素材撮影を手伝ってくれるスタッフ達
CGA eSports Stadiumでフリー素材撮影を手伝ってくれるスタッフ達 – funglr Games

香港自体初めてだったんですが「Esports Festival Hong Kong 2019」の熱気が凄かったのと、人気のゲームジャンルが日本とは違うのは印象的でしたね。
あと即売会場みたいのもあって日本のゲームイベントとはちょっと違う感じも楽しかったです。
いくつか買って今も愛用しています。

「CGA eSports Stadium」の設備の充実っぷりはびっくりしました。
最初はただのゲーセンかネットカフェ程度に思っていましたが入ってみたら、ひとつひとつの作りが先進的で感動しました。ここでゲームしているだけでテンションあがるわって感じです。

あとから聞いた話ですが、香港って土地が高いのに一等地にあれだけの広さと設備を整えていたというので、香港自体の力の入れっぷりも凄いんでしょうね。
日本でもここまで整えられた施設は見たことがないのでびっくりです。ウェアハウスとかこういう施設作ってくれたら面白そうだな。

あと「CGA eSports Stadium」のスタッフさん達も撮影に協力してくれて、店長さんも日本語ができる方で、営業中の撮影にも関わらず撮影用に一角貸して頂いたりして・・・

 

─ Humanbomb選手がストVとのUNIQLOコラボTシャツを着ていましたがあれは「ぱくたそ」が用意したんですか?

CGA eSports Stadiumで撮影したフリー素材
CGA eSports Stadiumで撮影したフリー素材 – フリー素材のぱくたそ

あれはHumanbomb選手の自前ですね。
ちなみに春麗Ver.も持ってましたが、eスポーツフリー素材という事で主人公のリュウのTシャツを希望しました。

 

─ アケコンもHumanbomb選手の自前ですか?

CGA eSports Stadiumで撮影したフリー素材
CGA eSports Stadiumで撮影したフリー素材 – フリー素材のぱくたそ

アケコンはCGAさんから貸して頂きました。
「CGA eSports Stadium」にはFIGHT CLUBという格闘ゲームがプレイできるコーナーがあり、そこにアケコンが常設されてるので、そのアケコンを貸して頂きました。
eスポーツ施設というとFPSやMOBAなどPCゲームが主体のイメージがありますが、CGAは格闘ゲームもプレイできるコーナーがあるので、「ストリートファイターV」を実際にPS4の製品版がプレイできるので嬉しいですね。

「ストリートファイターV」がプレイできるeスポーツ施設は日本でも珍しいかと思います。
「CGA eSports Stadium」のフリー素材もリリース予定ですので、是非活用して欲しいです。

東京ゲームショウ2019でCPTアジアプレミア2019のフリー素材撮影!

─ CPTアジアプレミア2019では予選と本選の写真と多くのフリー素材を撮影されてましたが、ストVやeスポーツならではの撮影エピソードなどありますか?

リュウ使いを探すのが大変だった
リュウ使いを探すのが大変だった – フリー素材のぱくたそ

ストVをフリー素材にするにあたり色んなキャラクターが写り込んだシーンを撮影する事を心懸けて撮影に望みました。
また(予選では)プレイしている選手やそのプレイ画面を見るオーディエンスなどを構図にいれて撮るようにしました。
やっぱり臨場感って大事ですからね。

僕もストVをプレイしているのですが、主人公のリュウを使用しているプレイヤーが少ないのが残念でした。
リュウは主人公ですからフリー素材映えしますからね・・・

 

─ 決勝では「これぞeスポーツ!」という感じのフリー素材が多かったですけど、ステージなど撮影で大変だった事はありますか?

ゲーム画面よりもeスポーツの雰囲気を伝える事を重視
ゲーム画面よりもeスポーツの雰囲気を伝える事を重視 – フリー素材のぱくたそ

会場全体の雰囲気を撮影するので複数のカメラマンで撮影したりと色々工夫しましたね。
ゲーム画面ばかり写してもダメですし、逆にプレイしてる写真が少なくなってしまったかな・・・と反省もありますね。
しかし「eスポーツ大会の雰囲気」というのは上手に伝えられて良かったかなと思います。

他のコラボ企画だと写真が微妙だったらリテイクで撮影とか可能ですけど、実際のイベントの写真なので、ぶつけ本番だし、照明もフラッシュも使えないので。
そういう意味でも「Esports Festival Hong Kong 2019」で撮影ができたのは良い経験でしたね。

「Esports Festival Hong Kong 2019」が8月開催で「CPTアジアプレミア2019」は9月開催だったので。

結果、膨大な量の写真になり、写真の選定やデータのやり取りがめちゃくちゃ大変でした(笑)

大きな反響!気になる第2弾は!?

─ eスポーツフリー素材リリース後の反響はどうですか?

すしぱく氏の苦労がオンライン取材でも伝わってくる
すしぱく氏の苦労がオンライン取材でも伝わってくる – funglr Games

ゲームに詳しいぱくたそユーザーからはかなり反響がありましたね。
あとメディアに取り上げられた数も「ぱくたそ」過去最高レベルだったかと。
eスポーツに関する記事でも使用されてますし、eスポーツ関連企業のコーポレートサイトでも使用されたりしていて、嬉しい限りです。

 

─ eスポーツフリー素材、第2弾の予定は??

具体的な予定はないですけど、昨今新型コロナウイルスの影響でオフラインイベントが開催が難しい状況が続いてますので、オンライン対戦してる雰囲気や、ネットワーク関係も絡めたeスポーツフリー素材が撮影できたら良いですね。

今回はIPホルダーであるカプコンさんとだけのコラボでしたが、デバイスメーカーさんやネットワーク事業者さんとも一緒にコラボできると面白いかなー・・・って妄想してます。

eスポーツフリー素材絶賛配布中!

すしぱくさんありがとうございました!

数々の障壁がある中、eスポーツフリー素材がリリースされ今後eスポーツ業界もより活性化していく事でしょう。
ブログやメディアはもちろん、eスポーツ関係の提案資料にも使えるeスポーツフリー素材。
絶賛無料配布中なので是非皆さん利用してみてください!

世界初!カプコン公認eスポーツフリー素材配信。タイトルは「ストリートファイターV チャンピオンエディション」

次回はeスポーツフリー素材の立案者、株式会社カプコンeスポーツプロデューサー綾野智章氏へインタビューを予定しています!乞うご期待!

© CAPCOM U.S.A., INC. 2016, 2020 ALL RIGHTS RESERVED.

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著者: ” — getnews.jp

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東京ゲームショウ

離れていてもみんなで歌える、3Dアバター×カラオケ配信アプリ「トピア」の新機能 | TechCrunch Japan

Eiko Kato

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3Dアバターでカラオケのライブ配信ができるアプリ「トピア」を運営するアンビリアルは7月9日、トピアのカラオケ配信で複数のユーザーが順番に「歌いまわし」できる「トピカラルーム」機能をリリースした。

バーチャルなカラオケルーム「トピカラルーム」機能

トピアはVRコンテンツを開発していたアンビリアルで、VRに似た世界観をアプリ上で表現したいと考えられたサービスだ。はじめは3Dアバターでコミュニケーションを行うアプリとして、2017年12月ごろからプロトタイプの開発を開始。ちょうどVTuberブームが本格化し始めたころのことだ。

開発開始から約10カ月後の2018年10月、アバターでライブ配信できるアプリとして正式リリースされたトピア。その後、バーチャルカラオケ機能「トピカラ」を2019年7月末に追加して、約1年運営されてきた。アンビリアル代表取締役の前原幸美氏によれば「カラオケ機能を入れてから、利用は大きく伸びた」という。

アバターでカラオケ配信、というと「Mirrative」で2019年5月に実装された「エモカラ」機能なども思い浮かぶ。実際、エモカラ機能はトピカラより2カ月早く公開されているが、前原氏は「先に出されちゃったとは思いましたが、カラオケ機能自体は『SHOWROOM』や『LINE LIVE』などにもあり、はじめてという訳ではなかったので、あまり気にしていなかった」と話している。

トピアと他社のカラオケ配信機能との違いについて、前原氏は「他社はカラオケ中心ではないが、トピアはコンセプトを『アバター×カラオケ』主軸にしている」という。4000曲のカラオケ楽曲はエクシングの「JOYSOUND」から提供されるものを利用している。

具体的な特徴としては、ライブ配信ありきではなく、配信しなくても自分の声をマイクで拾って聞きながら、カラオケが歌えることが挙げられる。練習モードとして歌やアバターの動きを確認してから、配信に臨むことができる。

「リスナーとして使い始めて、配信者と仲良くなって歌ってみればと勧められたり、コミュニケーションが発生して自分でもやってみようという気持ちになったりして配信をスタートする人も多い」(前原氏)

またユーザー全体の中で、配信者の比率がトピアでは25〜30%。カラオケ機能を使って歌を歌う行動を取るユーザーも35〜40%を占めるということで「歌ったり配信したりする人の比率は、ほかのアプリに比べて高いとみており、配信しやすいのではないかと思っている」と前原氏は述べている。

課金額も成長しているとのことで、今年初頭と6月とを比較すると売上で300%の伸びとなっており、5月と6月の比較でも1.5倍に伸びているという。またユーザー1人当たりの利用時間は1日平均約150分。これは「新型コロナウイルスの影響で、2月の平均120分から伸びている」ということだった。

「どちらかというと、メディアとしてコンテンツを消費するユーザーはほとんどいなくて、コミュニティに入ってカラオケ配信を聞きながら応援したり、コメントとトークでコミュニケーションを取ったりという使われ方がほとんど」(前原氏)

今回追加されたトピカラルーム機能は、配信者だけでなく、ライブ配信に遊びに来たユーザーも歌うことができる機能だ。ユーザー同士はそれぞれ家などの離れた場所にいながら、カラオケルームのように歌い合って楽しむことができる。

  1. topia_room_a

  2. topia_room_b

  3. topia_room_c

  4. topia_room_d

曲を予約していき、順番が来るとユーザーの画面が配信モードになり、アバターとして歌うことが可能。ルームにはパスワードがかけられるので、指定したユーザーだけが歌うということもできる。残念ながら現時点では通信の遅延があるため、デュエットなどで同時に歌うことはできないそうだが、5G環境が整ってくれば対応していきたいと前原氏はいう。

「家に居ながらにしてカラオケルームのように歌えるというのは新鮮な体験ではないか」と前原氏。「家だと声が響いて気になる、という人もいるかもしれないが、イヤホンを付けて声を聞きながら歌えば、普通にしゃべっている程度のボリュームで十分大丈夫。エコーも聞くし、BGMもかかっていて、かなり気持ちよく歌えます」(前原氏)

歌とアバターを軸にプロダクト価値を向上

アンビリアルは2012年の設立だが、現在のように自社プロダクトを打ち出して活動を始めたのは2016〜2017年ごろからのことだ。VRに興味があったことから、VRコンテンツとしてマルチ対戦アーケードゲームを開発し、2017年の東京ゲームショウに出展したこともある。

ただ、VR施設の普及にコンテンツの普及が左右されることもあって、マネタイズが難しいと判断。「コンシューマ向けVRはまだ早い」(前原氏)ということで、3Dアバターによるコミュニケーションアプリのトピア開発へ移行したそうだ。

リリース当初はカラオケ機能なしでスタートしたトピアについて、前原氏は「アバターコミュニティに価値がある」と語る。「もともとVRをやりたかったこともあって、別の世界を作ることで、人々の選択肢が増えて幸せになればいいと思っていました。トピアでは、不登校だった人が新しい人間関係がコミュニティにできたことによって、自信がついて学校に行けるようになった例や、ユーザー同士が結婚した例も既にあります」(前原氏)

前原氏は「匿名だと仲良くなりづらいものですが、アバターなら年齢・性別に関係なく新しい関係が作れる。今後そうしたコミュニケーション、コミュニティのスケールをより大きく育てたい」と話す。

また、トピアのコミュニティの独自性として、「プロのライバーにファンがつくというよりは、ユーザー同士でファンコミュニティができあがっている」との特徴を挙げる前原氏は「こうした傾向も育てていきたい」と語っている。

将来的にはこうした特徴の強化に加えて「リアルのカラオケよりリッチな演出もできれば」という前原氏。「せっかくアバターとしていろいろなことができるので、音楽ライブに出演したかのような演出なども考えてみたい」という。

「新型コロナの影響もあって自由に歌えないという人も多くいる中で、アプリ1つでライブができるような環境が用意できたらと思います。歌とアバターを軸に、プロダクトの価値が上げられるようにしたい。そのためにも、エンジニア、開発担当の採用は加速させていきます」(前原氏)

関連記事:コロナ禍でオンライン化が一気に進んだ英会話カフェのLanCulが1.2億円を調達

カテゴリー:ネットサービス

タグ:アンビリアル 日本



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デンマークのゲームデベロッパから見る,産業連携のメリット。そして,禁断の果実「リモートワーク」がもたらす変化とは –

Eiko Kato

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 ヴィボー市のゲーム系企業について紹介した前回記事からだいぶ日が空いてしまったが,記事を書くきっかけとなった一昨年,そして昨年のデンマーク滞在では,アールボー市やオーフス市といった,ほかの地方都市の企業もいくつか訪問した。

 当初の予定では各地域や会社の特徴,そして開発中のゲームについて紹介するだけのつもりであったが,急激な状況の変化があり,現状としてお伝えすべきことが増えた。言うまでもなく新型コロナウィルスに関わることだが,デンマークのゲーム産業も例外なくその脅威にさらされ,日本よりも厳しい外出規制のために全面的なリモートワークへの移行など対応を迫られている。

 そこで私が気になったのは,外出規制やリモートワークによって地域に根ざしたコミュニティの質がどのように変化するかというところであった。このことについて,最近追加取材をしたところ,各社からとても興味深い意見を聞くことができたので,その情報を加えてデンマーク地方都市のゲーム産業の今を,ゲーム開発者である私の目線からお届けしたい。

※本記事を制作するうえでの海外取材は,コロナウィルス関連の追加取材を除き,すべて2019年以前に実施したものとなる

オーフス市のゲーム産業

オーフス市の街並みは,首都のコペンハーゲンと比べるとより開放的な印象を受け,芸術家向けの街と言える
画像(001)デンマークのゲームデベロッパから見る,産業連携のメリット。そして,禁断の果実「リモートワーク」がもたらす変化とは

 オーフス市は,前回紹介したヴィボー市と同じユラン半島側の都市で,首都コペンハーゲンに次ぐデンマーク第2の大都市という位置付けである。美術館や博物館が多く,2017年には欧州の文化首都にも指定されたことで,近年は観光客も増えている。

 また,ヴィボーと共通する特徴としては,オーフス大学を中心に若年層の人口が多く,それが街の活気や「アーティストフレンドリー」な空気を作っていると言える。
 しかしそのような環境にも関わらず,オーフス市はゲーム開発会社が少ない。代表的な会社としては,世界中で大ヒットし,デンマークを代表するスマートフォンゲームとなった「Subway Surfers」を開発したKILOO(2000年創業)があるが,「オーフスにはKILOOと弊社しかない」と語るのは,KILOOと共にスマートフォン用ゲーム開発の道を歩んできたFunday Factoryの創業者Anders Reicht Rohde氏である。

 Funday Factoryは2018年の時点で40人の従業員がいたのだが,社員の多くは前回紹介した「The Animation Workshop」(以下,TAW)から雇用しているという。実はオーフス市とヴィボー市は電車で1時間という近距離にあるのだが,TAWがヴィボー市にあるために,この中央ユラン地域においてゲームやアニメーションの人材は,ほとんどヴィボーに流れてしまう。そのため,オーフスにおける人材不足が発生しているわけだ。

 そんな中で40人の従業員を抱えるFunday Factoryは,デンマーク全土においても比較的大規模なゲーム開発会社と言える。また,創業からの7年間で退職者が2人しかいないというのだから驚きだ。
 人材獲得と長期雇用の秘訣についてRohde氏は,「会社は一つの家族であり,ワークライフバランスを重視している。クランチ(マイルストーン前の残業の常態化)はないし,わざわざオーフスに来てこの会社で働きたいと思ってもらえるような環境作りや企業文化の醸成に努めている」とし,「従業員が長期間いてくれればそれだけ会社にゲーム開発のノウハウが蓄積されるから」と語ってくれた。

 そのようなフレンドリーでオープンな社内の環境作りの一例として「コーヒーを取りに席を立ったとき,同僚と立ち話できる」ことを挙げていたが,新型コロナウィルスの影響によってリモートワークになった今,どのようにコミュニケーションの促進しているのかと聞いたところ,毎週金曜日の夜に「デジタルフライデーバー」というものを開催しているそうだ。

 デジタルフライデーバーでは,従業員全員が飲み物を片手にビデオチャットに集合し,仕事とは関係ない話をするらしい。リモートワークであってもお互いを仲間として意識できること,何気ない会話から偶然のアイデアが生まれること。Rohde氏の話や,私がオフィス訪問時に見た光景からは,ただ人数を集めるだけでなく,社会的な関係性の中で創造性を発揮しようとする意識が感じられた。また,そもそも他社との協業が多く,チャットツールの利用やリモートでのやりとりに慣れていたとのことで,業務全般において大きな支障はなかったらしい。

Funday Factoryの創業者,Anders Reicht Rohde氏。会社の拡大に意欲的な一方で「家族的経営」を大事にする
画像(002)デンマークのゲームデベロッパから見る,産業連携のメリット。そして,禁断の果実「リモートワーク」がもたらす変化とは

 さて,そのFunday Factoryが最近リリースしたのが,スマートフォン用バトルロイヤルゲーム「Bullet League」公式サイト)である。もともと前述のKILOOといった会社との協業や,LEGOのようなIPを使ったゲームの下請け開発が多かったが故に,自社IPを作るのが課題だったというが,Rohde氏によると「数年前に弊社が開発した子ども向けゲームのユーザーの年齢が上がったことを踏まえ,同じユーザー層に向けてよりアクション性とやり込み要素の強いゲームをリリースしたいと思った」と,その経緯を振り返った。
 デンマークでは12歳以上のユーザーは主にコンソールゲームで遊ぶが,その理由はスマートフォンにおいて「ミッドコア」層に向けたゲームが不足しているからで,Funday FactoryはそこにオリジナルのIPを投入しているのだという。

 すでに日本のAppStoreGooglePlayからもダウンロードできる「Bullet League」。私も早速プレイしてみたが,流行りのバトルロイヤルゲームをうまく二次元のゲームプレイに落とし込み,「カジュアルにやり込める」ゲームだと感じた。「継続プレイによるキャラクターの強化,プレイヤー自身のスキル,その場の運」のバランスが絶妙で,リリース前にテストプレイと改善を積み重ねたことがうかがえる。このゲーム一つでFunday Factoryの開発力の高さが分かるだろう。



 まだ日本語ローカライズはされていないが,日本を含むアジア市場の収益性の高さにはRohde氏も興味津々なようで,「日本のゲームは,シンプルなゲームプレイとメタシステムやマネタイゼーションの組み合わせが強力。そこから学んでいきたい」と評価していた。
 これまでの取材記事を読んだ人ならば,デンマークのゲーム産業について,日本のいわゆる「ガチャ」ゲームの開発現場とは対照的な印象を抱いた人が多いと思う。私もそのように認識しており,Funday Factoryのようにスマホゲーム市場で大きな成功や事業拡大を狙っている企業は珍しいと言える。

 Rohde氏もそれを自認しているようで,「デンマークのゲーム産業は伝統的に自分がプレイしたいゲームを作るゲームデザイナーが多いが,我々は常に自分たち以外の人のためにゲームを作っている」と,インディーズゲームとの差別化を図っているようだった。

 この「Bullet League」は,デンマークのベンチャーキャピタルからの出資を得て開発されているほか,Funday Factoryという会社自体も昨年よりデンマークを代表するモバイルゲームパブリッシャであるSYBO Gamesからの出資を受けて資本業務提携を行っている。ちなみに,日本ではあまり知られていないが,SYBO Gamesは世界的に大ヒットしたスマートフォン用ゲーム「Subway Surfers」の開発会社である。

 このような成長戦略はともすれば,マネタイズの最適化のみを追求する日本のITベンチャーの姿に重なって見えてしまうものだが,「Bullet League」を見る限り,デンマークらしいアートのオリジナリティと品質,インディーズスピリットがそこには感じられる。
 また,取材時には社内のゲームデザイナーが集まり私を囲んで逆取材のように質問を寄せるなど,ゲームデザインへの拘り,ゲーム開発への情熱が確かに感じられらことは特筆したい。オリジナリティと商業性を両立させたデンマーク産ゲームの成功例となるか,Funday Factoryと「Bullet League」の今後に注目である。

Funday Factoryの情熱あるゲームデザイナーたち。筆者が作ったゲームについて細かい質問を寄せてくれた
画像(003)デンマークのゲームデベロッパから見る,産業連携のメリット。そして,禁断の果実「リモートワーク」がもたらす変化とは

産学連携の成功例となるオールボー市のゲーム産業

 オーフス市とは対照的に,ゲーム開発会社が多いのがユラン半島の北に位置する,デンマーク第4の都市オールボー市である。私が滞在していたヴィボーからバスで1時間の距離にあるこの都市は,港町特有の活気がデンマークの中でも異彩を放つ街である。ストリップバーが立ち並ぶ「夜の街」もあるこの都市を私が最初に訪れたときの第一印象は,失礼ながら「いかがわしい」だった。だが,実際はオールボー大学の工学部を中心に強固な産学連携基盤を持つヨーロッパ有数のハイテク産業都市である。今回の取材で訪問した企業もすべてがオールボー大学の卒業生によるものだ。

オールボーの市内。海へと続くこの道が観光地特有の開放的な雰囲気を感じさせる一方で,この裏の通りには飲み屋が密集し,また少し歩けば大学のキャンパスがあるなど,狭い中に多彩な表情を持つ街である
画像(004)デンマークのゲームデベロッパから見る,産業連携のメリット。そして,禁断の果実「リモートワーク」がもたらす変化とは

大学発のインディーズデベロッパーTunnel Vision Games

 Tunnel Vision Games(公式サイト)は,今年1月に「Portal」を思わせる一人称視点のアクションパズルゲーム「Lightmatter」Steamリンク)をリリースしたデベロッパだ。会社の設立は2016年であり,「Lightmatter」はリリース第1弾タイトルとなるが,開発のスタートは創設メンバーがオールボー大学に在学中の2013年に遡るという。
 大学のメディア学科の課題として,前身となる「See You On The Other Side」というタイトルのプロトタイプを作り,動画をSNSでシェアしたところ注目を集め,ついにはヨーロッパを代表するインディーズゲームイベントであるCasual Connectにおいて「Most Innovative Game」を受賞するまでに至った。

Tunnel Vision GamesのCEO,Philip H. Nymann氏(左)とプロデューサーのGustav Dahl氏(右)。Nymann氏が手にするのは,Casual Connectでの受賞トロフィーである
画像(005)デンマークのゲームデベロッパから見る,産業連携のメリット。そして,禁断の果実「リモートワーク」がもたらす変化とは

 学生作品がこの賞を受賞するのは珍しく,このときに「ゲーム開発を仕事にする資格があると思った」と同社CEOのPhilip H. Nymann氏は語る。その時点で大学卒業までまだ2年半あったので,卒業後にすぐ起業できるように大学のサポートを受けながら資金調達に向けて動き出したが,実際に資金調達に成功したのは3年半後の2017年であったという。

 このことについて,Nymann氏は非常に長い時間がかかってしまったと振り返るが,逆に言うと在学中に動き出して正解だったとも言えるであろう。また,開発の開始から数年以上経ってインディーズゲームの市場が変化したことについては,「インディーズゲームの氾濫によってSteamのキュレーションが機能しなくなり,パブリッシャもリリースの本数を絞るようになったが,逆に,1つ1つのゲームについては既存のインディーズゲームより予算を増やす傾向にあり,我々もクオリティを追求できるようになった」と,ポジティブに受け止めているようであった。

 確かに「Lightmatter」をプレイすると,パズルがゲームプレイとして成り立っていること当然として,背景アートや物語体験のクオリティについては,元ネタとなった「Portal」以上に力が入っているとすら感じる。

Tunnel Vision Gamesの社内。日本のゲーム会社と比べると随分広々としているが,これを「狭いオフィス」と紹介されるのはデンマークで何社か訪問するうちに慣れて来た
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 開発資金についてはパブリッシャやメインの投資ファンド以外にもいくつかのところから援助を受けているそうだが,このような資金調達の成功については,オールボー大学の起業支援インキュベーターがゲームに特化したプログラムを開始したことの恩恵が大きかったという。
 要するに大学のスタッフが学生と投資家をつないでくれるのである。このように大学が学生の起業を支援するのは欧米社会の特徴と言える。日本にもゲーム開発に関連する学科を備える大学はいくつかあるが,基本的には大手ゲーム会社への就職をゴールとしている。このような大学の産業への向き合い方の違いが,日本と海外のインディーズゲームシーンの土壌の圧倒的な差となって現れていると私は感じた。

 また,大学が支援することのメリットとしてはもう一つ,卒業生や在学生のつながりが強くなることが挙げられる。Nymann氏によると「オールボー市内のゲーム開発者は皆友達」らしい。また,大学卒業後も人材が定着する理由として,コペンハーゲンと比べて圧倒的に安い家賃に加えて,「ゲーム開発は悩みが多いから,それ以外の悩みを減らしたい。慣れない環境に引っ越すよりも慣れ親しんだ環境で集中する方が良いから」と語っていた。

 最後に日本のゲームコミュニティについての印象を聞くと,「パズルを解く体験というのはユニバーサル言語だし,日本はユニークなものを評価してくれるところなので,我々のゲームも受け入れられると思う」と日本市場進出への意欲を語っていた。

 「Lightmatter」はすでに日本語ローカライズ済みであり,Steamのレビューを見る限りは日本のユーザーからの評価は高いようだ。「Portal」のようなゲームが好きな人は,ぜひともこの「Lightmatter」をプレイしてみると良いだろう。



 と,ここまで順風満帆に見えたTunnel Vision Gamesではあるが,まさにこの原稿を入稿するタイミングで驚くべきニュースが舞い込んだ。なんと,同社が突然の解散を発表英文サイト)したのである。

 「この決定は新型コロナウィルスとは関係ない」という前置きから始まる公式発表を読む限り,「Lightmatter」開発における苦労に言及しつつも,同作をリリースしたことで創業当初の目標を達成できたことをポジティブに捉えており,各メンバーの更なるキャリアアップを目的とした発展的解散と受け取れた。

 私もすぐにプロデューサーのDahl氏に連絡を取ったのだが,Tunnel Vision Gamesとして本稿に紹介されることは,変わらず歓迎してくれた。「Lightmatter」については会社がなくなってもプロデューサーとして関わり続けるということであり,「BitSummit Gaiden」への出展も予定通り行われた。

 Dhal氏を始め元スタッフは次の仕事を探し始めているが,それも幾分楽観的に捉えているという。何はともあれ学生起業からのゲームの完成とリリースという結果を見れば,産学連携プロジェクトとして十分な成功例と思える。元Tunnel Vision Gamesメンバーの今後の活躍に期待しよう。

日本のゲームを愛するGaldra Studios

 次に紹介するのは,「オールボーで最も若いゲーム開発スタジオ」を自称するGaldra Studiosである。閑静な住宅街のアパートの一室を利用したアットホームなスタジオで,私を迎えてくれたのは,同社CEOでゲームのプログラミングを担当するDaniel S. Christensen氏とアート全般,そしてストーリーを担当するMette Jakobsen氏である。
 同社が開発するのは日本のゲームに影響を受けたというストーリーベースのビジュアルノベル「ARCADIA FALLEN」公式サイト)である。幻想的な街を舞台に,錬金術師の主人公が仲間と共にパズルによって事件を解決していくという内容で,私も取材時に2人が見守る中プレイさせてもらった。英語版にも関わらず話に入りやすく,つい時間を忘れてプレイを続けてしまうほどであった。日本のビジュアルノベルについてはかなり研究しているのだろう。



 私の印象では,Galdra Studiosは今回取材したデンマークの会社の中では最も素直に「自分たちの作りたいもの」を追求している会社に見えたのだが,やはり気になるのはそれで経営が成り立つのかという点である。
 それについてChristensen氏は,「2年前の創設当初は確かに資金がなかったのでゲーム以外のIT系の仕事を請け負ったりもしていたが,今はパブリッシャから開発予算をもらえたのでフルタイムで「ARCADIA FALLEN」の開発に専念できている」とポジティブな回答が返ってきた。

 インディーズゲームに出資するパブリッシャの存在はデンマークの環境の最大のメリットであると分かってはいたが,私の視点からはChristensen氏とJakobsen氏に加えてこの日不在だったサウンド担当のJesper Green氏の3人で開発作業が完結している点が,リスクを低下させてるとも感じた。
 というのも,実は私自身が以前にインディーズゲーム開発に失敗した経験があり,そのときの最大のリスクは外注コストであったからだ。外部の人間にインディーズゲーム特有の設計思想を共有したり,納期の相談に応じつつスキルある人材の手を借りることで,費用がかかるだけでなく開発期間も大きく伸びてしまったのである。

 Galdra Studiosもその点を考慮して当初考えてた大規模なゲームの開発をやめて,3人で確実に作れるビジュアルノベルを選んだらしい。また,創業当初にゲーム以外のIT系の仕事を請け負ったという点も,オールボーのゲーム会社らしいと言える。
 実はChristensen氏を始めとするこの会社の創業メンバーは,先に紹介したTunnel Vision Gamesと同じオールボー大学メディア学科の卒業生であり,在学時にはTunnel Vision GamesのCEO,Nymann氏のアドバイスを受けられたという。

 Christensen氏はヴィボー市の環境と比較して,「オールボーのゲーム開発志望者は最初からプログラミングに強い」と話す。オールボー大学でのゲーム関連教育の中心にプログラミングがあり,卒業すればとりあえずはIT系の仕事に就けるし,いざ学友とゲーム会社を起業しようと思ったときに,プログラマーを募集する必要がない。
 これも先ほど述べた「創業メンバーだけで仕事を完結させて,外注のコストやリスクをなくす」ということに直結する。Tunnel Vision Gamesと同じく大学での教育が起業に結びついた例と言えるが,このように大学教育が就職ではなく起業を重視するのは,ヴィボー市と同じく「若年層の定着」という問題意識の表れだろう。

Mette Jakobsen氏(左)とDaniel S. Christensen氏(右)。日本のRPGが大好きという2人。筆者が「ファイナルファンタジー」シリーズの複数作品に参加していたこともあり,通常の取材よりもかなり長い時間話をした
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 さて,「ARCADIA FALLEN」についてだが,2019年秋にはSNSマーケティングを実施して大きな手応えを感じたという。そして,2020年夏には英語版の音声収録のためのKickstarterキャンペーンを始めるという。何でも「ペルソナ5」や「ファイアーエムブレム 風花雪月」といった日本製ゲームの英語版に出演した声優を起用し,英語圏にいる日本製ゲームのファンに広くアピールする計画らしい。

 「新型コロナウィルスで誰もが健康と仕事に不安を抱える状況の中,金銭的なサポートを募集すべきではない」という理由で,Kickstarterの開始は予定より延期となったが,その間に新しいプレイアブルデモを準備するなど,リリースに向けた計画は着実に進行中とのことである。
 また,もちろん日本語版もリリースしたいとのことで,出展を予定していた東京ゲームショウは中止になったものの,日本でのローカライズやマーケティングを成功させるために日本の企業との協業も視野に入れて動いているという。

 そのときは,日本の有名な声優の出演も実現するのかもしれない。そういう意味でも日本のビジュアルノベルのファンにとって注目すべきタイトルとなる可能性はあるだろう。日本から遠く離れたデンマークの,さらにその首都から遠く離れた地方都市の片隅で,日本のゲームに対する情熱を聞かされたのは,私にとっても感慨深い体験であったことを最後に付け加えておく。

リモートワークという「禁断の果実」がもたらす変化

 ヴィボー,オーフス,オールボーと3都市を取材して,人口580万人のデンマークの中にも都市によって価値観の多様性があることを確認できた。例えば前回の記事で述べたように,ヴィボー市が緩やかな横のつながりのメリットを活かす一方で,オールボー市には大学での起業支援や卒業生による指導など,強固な縦のつながりによるサポートがある。
 また,現在はゲーム会社の少ないオーフス市も,VRやARに目を移せば博物館や美術館における活用は始まっており,ゲーム系人材の受け皿としての余地は十分にあると言える。

 対して,日本ではゲームに限らず知識産業や創造産業のほぼすべてを東京か大阪でリードして,そのほかの都市はただ東京,大阪の価値判断基準に合った人材を送るという都市間の主従関係が出来上がってしまっている。
 これについて,Galdra StudiosのChristensen氏とJakobsen氏の2人は,「デンマークが地域の多様性を維持するために最も大事なことは,広範囲に教育機関を建てることであると思う。東京ほどではないにせよ,コペンハーゲンにも人材の吸引力がある。それに対して地方の教育機関が抵抗の急先鋒となっている。コペンハーゲンに行ってしまった人のほとんどが地元に帰ってこない一方で,地元の大学を卒業できた人のほとんどは地元に残ることを望む」と述べる。

 高度な教育を受けた人材のネットワークがあり,起業支援さえあるならわざわざその地を離れる必要はない。私も2年間に4回の訪問を経てデンマークという小国がどれほど各地域の「教育」「コミュニティ」を大事にしているかを実感した。しかしここに来てのコロナショックである。各社業務においてどのような影響があったかは前述した通りであるが,私がそれ以上に気になったのが,人と人との出会いで成り立つゲーム開発コミュニティが外出規制やリモートワークの常態化によってどのような変化を遂げるのかという点であった。

 Funday FactoryのRohde氏が「リモートワークがこれほどまでにうまく行くことに驚いている」と話すように,この業界においてリモートワークというのは一度導入したら後戻りできない「禁断の果実」と言える。その旨味を知ってしまった今,例えば,オールボー大学の卒業生がリモートワークを前提にコペンハーゲンの会社に就職するようなことが続くと,オールボーとコペンハーゲンの間に主従関係が生まれないだろうか。それはオールボーの独自性を弱めないだろうか。この点について話を聞くと,各社それぞれ興味深い意見を答えてくれた。

 Tunnel Vision GamesのDahl氏は,そもそもの話として「これ以前からデンマークのゲーム産業は都市を越えて密接につながっていた。デンマーク産ゲームの表彰イベントや,世界で最も大きなゲームジャムの一つとされるNordic Game Jamなどの参加を通して,デンマークのゲーム開発者は連携を強める。今年度はどちらもオンライン開催だったが盛況に終わった」と述べる。

 前述した通り同社は解散を決めたが,元従業員のその後の進路について楽観視していたのもそのようなネットワークの強さを知っているからだろうか。各都市の産業クラスターがコミュニティの独自性を保ちながら都市間のネットワークの形成によって国全体として発展しているというのだ。よってリモートワークが推進されても地方の産業クラスタは独自性を保ち続けるという話である。

 また,地元の人間がコペンハーゲンの企業に就職してしまうデメリットよりも,全土から人材を募集できるメリットの方が大きいとする意見もあった。「わざわざオーフスに移住してもらえるような環境づくり」を重視していたというFunday FactoryのRohde氏も,コロナショックを契機に居住地に関係なく広く人材募集する方針に変更し,すでにコペンハーゲンやフィンランドのヘルシンキ在住のスタッフがリモートで参加しているという。
 「これがデンマークの地域的多様性を変えてしまうか現時点では判断が難しいが,概ね良い方向に向かっている。コペンハーゲン以外の地域の会社が平等に優秀な人材を雇用するチャンスを得る」と変化をポジティブに捉えていた。

 Galdra StudiosのChristensen氏とJakobsen氏は,「オールボーの人材がリモートワークによってコペンハーゲンの会社に就職してしまったとしても,移住しない限りはむしろ地元のコミュニティに新たな経験や知見を還元してくれる存在となる。地元文化の影響を受けた我々自身が確固たるクリエイティブビジョンを維持すれば,そこにほかの地域の価値観が加わることはむしろ多様性を与えゲームをよりよいものにしてくれるはずだ」とポジティブな未来を確信しているようであった。

 実際のところ人材の流動性やネットワークの発達がもたらす産業構造の変化はさまざまなファクターが相互作用する複雑なシステムであり,将来の予測は難しい。現状デンマークの地方都市の中小規模の開発会社がみんなポジティブに将来と向き合う姿を届けることで,「ウィズコロナ」の状況をどう生き抜くか悩んでいる日本の業界関係者や,業界を目指す学生にとって少しでも参考になったのならば幸いである。

 私は今後もデンマークの業界関係者とは引き続き連絡を取り合い,状況の変化を注視するつもりである。そのほか,これまでにまだ登場していない企業も訪問しており,また機会があれば記事としてまとめてお伝えしたい。

著者: ” — www.4gamer.net

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